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福島の震災施設めぐり 廃炉、汚染水、中間貯蔵 [東京での登山と日常]

 「いつかは行かねば」と思っていた東日本大震災の被災地におもいきって行ってきました。いつの間にか震災の記憶をとどめようとする施設がたくさんできていて、とても良い経験となりました。と同時に福島の「まだまださ」も実感することができた。

 午前7時の上野発JR「ひたち1号」でいわきへ。各駅停車に乗り換え常磐線をさらに北上する。富岡駅に着いた時には小雨が降っていて「まじか」と思ったが、本降りとはならず10分ほど歩くと東京電力の廃炉資料館に着いた。ここは福島第一原発の現状説明と廃炉への道筋を丁寧に教えてくれる。職員らの対応は低姿勢に徹している。

東京電力廃炉資料館

 3号機と4号機の使用済み燃料は取り出し作業が終了していることを知った。1、2号機は後5年かかるようだ。燃料デブリはロボットアームでつかむところまできた。2019年時点でのロードマップでは廃止措置終了までの期間は30〜40年後。私は生きているだろうか…
 現在の一番の焦点は汚染水の海洋放出に関してで、東京電力からもらった資料でも一番汚染水の処理に関するページが多かった。コロナ禍とあって係員の人が引率する形で説明を受けながら館内を見て回るのだが、最近は汚染水のことについての説明の比率が高まっているそうだ。

 もう一つ印象深いのが前日の原発作業員の数が電光掲示板に表されていたこと。およそ4600人。原発稼働時には8000〜9000人が作業していたそうだから、その経済的な波及効果は認めざるを得ない。それだけの数の人間が食事をして寝泊りをして、中には家族で暮らしていたのだから。

汚染水について東京電力の資料

 近くで昼食にラーメンを食べてそのまま富岡町役場方面へ歩いていくと今度は「とみおかアーカイブミュージアム」があった。ここでは富岡町が昭和30年代に財政が逼迫していたことから、原発誘致へ舵を切った当時の状況がパネルで紹介されていた。また被災したパトカーが展示されていた。避難を呼びかけていて2人の警察官が殉職したという。

とみおかアーカイブミュージアム

 広い荒地の中にアスファルトの道が続いている。
 30分ほど歩くと桜並木が見えてきた。有名な夜ノ森(よのもり)だ。大木の桜並木が連なっている。桜の季節には綺麗だろうな。HPを見ていると2022年の桜まつりはステージで「テツandトモ」が出演したそうだ。頑張ってるな〜

夜ノ森 桜並木

 この辺りは特定復興再生拠点区域とされています。これまでの帰還困難区域に居住可能なエリアを認めようというもので、富岡町では2022年に初めて全ての桜並木を見ることができたそうです。

桜並木沿いの朽ちた商店

帰還困難区域を示す看板

 そこから中間貯蔵工事情報センターを目指します。坂道を降りて行って国道6号線をずんずん歩いて行きます。途中で歩道がなくなる場所があって少し怖かった。ここまで歩いてきて生活者は一切見かけません。どれだけ探してもいない。工事関係者のみです。

国道6号線から西側の荒地を望む

 50分ほど歩いて、やがて国道6号線沿いに中間貯蔵工事情報センターがありました。除染で出た土壌や瓦礫など汚染物質は大熊町と双葉町に「中間貯蔵」として保管することになりました。用地の確保にあたっては、地権者から買い上げたほうが多かったそうです。いくら思い入れがあっても手放すしかないよなあと思う。

中間貯蔵工事情報センター

 環境省らしく非常にこじんまりした施設ですが、除去土壌の処理は現在進行中の大きな課題の一つです。30年と決めた2045年には最終処分方法、用地を決めなければなりません。説明によると75%を占める8000ベクレル以下の低濃度の汚染物は遮蔽物を施せば農地や道路などの土台として再利用できるのではないかと研究しているそうです。

中間貯蔵工事情報センター内観

 そこから大野駅まで35分ほど歩きました。大野駅も新しくなっていましたが、駅西側の看板は昔のままに残っていました。

JR大野駅前 

 大野駅から一駅北へ移動した双葉駅へ行って、シャトルバスに乗って地域交流センターへ。隣接するビジネスホテルARM双葉に泊まりました。1泊2食付きで全国旅行支援クーポンで4割引となり、さらに「福島県来て割」の観光特典クーポン1000円分をくれました。
 食堂では観光客らしき人は見かけず、工事関係者と思われる人が数人という感じでした。周りには何にもなくて自動販売機でビールとハイボールを飲んで眠りにつきました。

 この日に行った施設では特に現在進行中の事象について知ることができた「廃炉資料館」と「中間貯蔵工事情報センター」が非常にためになりました。翌日は双葉町と浪江町、宮城県名取市の閖上を回ります。

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雑多なこと ホットサンドと冤罪と木村さん [東京での登山と日常]

ホットサンド

 先日大阪に帰った際に台所の流しの下にホットサンドベイカーという未使用の物を発見し東京に持って帰りました。アサヒ金属で鍋を買った時におまけとしてもらったようです。写真はけさ目玉焼きとウインナーとキャベツの千切り、マヨネーズ、8枚切り食パンで作ったホットサンドです。ホットミルクとともにいただきました[ムード]休日の朝食として贅沢な気分です。脂質が多い内容でしたが。

 きょうは雨です。ふとつけたBSNHKで「正義の行方 飯塚事件 30年後の迷宮」というドキュメンタリーをしていて、つい2時間半じっくり見てしまいました。足利事件で否定されたDNA鑑定をこの事件でも採用しています。そのほかの状況証拠だけで死刑判決が出ただろうか?調査報道をしていた西日本新聞のデスクと記者がむちゃくちゃ格好よかったです。「取材を尽くして真実を追求する」報道はこうあってほしいなと思いました。いま長澤まさみさん主演の「エルピス」というドラマがありますが、「真実とは何か」という展開になるのだろうか?一応見ているのですが。

 昼前からスーツのお直しを受け取りに行って、試着室でかがんだ時に、やってしまいました。腰をギクッと。本当は今日は「築地ひるはしご」という飲食店のイベントがあって、行くつもりにしていたのですが、そんなわけで午後からは寝たきりとなってしまいました。

 今週はゆっくりできる日があまりありません。都心は外国人の旅行者が増えています。大阪への往復でも京都で乗り降りする人がすごく多かったです。
 かく言う私も昨夜ちょっとした会食があったり、金曜日も日曜日も予定が入っていたりします。コロナって存在感がなくなったな〜

 そういえば先日、憂歌団の木村充揮さんのライブを横浜で見ました。もちろんライブも良かったですが、そのあとの「二次会」も思い出深いです。横に座りながら木村さんは「好きに生きたらいいねん」と。寛容さのない世の中を憂い、2人で「うんうん」と共感しました。「この人もやっぱりそう思ってたんや」と嬉しかったです。

 山はちょっと難しい時期ですね。秋はとっくにすぎましたが、真冬でもないし。いま行ってよかったな?と思える山域ってどこだろうな?とか言っているうちに雪が積もってスキーかな(笑)

 今日のところはそんなところです。もう飲んでいるのでWカップサッカーまで起きてられるかな。


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快晴の妙高山 [東京での登山と日常]

 学生の時に笹ヶ峰や焼山北面でスキー合宿したり、雨飾山が好きで2度も登ったり、東海谷から高妻山まで縦走したり、頸城は一つ一つの山が個性的で好きな山域です。この山域で登ったことがないのが、妙高山と火打山です。火打山は山スキーでいつか登りたいと思っているので、今回は妙高山に登ることにします。

 夜行バスで長野駅に着いたのはまだ真っ暗な5時過ぎ。第3セクターのしなの鉄道、えちごトキめき鉄道を乗り継ぎ関山駅へ。さらに妙高市の市営バス「妙高めぐりん」に乗って、燕温泉に到着。信越本線がいつの間にか第3セクターに移管されていてびっくりしました。

燕温泉

 「黄金の湯」という野天風呂が道の脇にあったり、硫黄の匂いがそこかしこからして、燕温泉は温泉としての潜在力が高そうだなと思いました。北地獄谷は白くなっていて…

北地獄谷は湯の花で白い

 近づいてみると、やっぱり湯の花ができていました。川一面が白くなるってすごいですね。

北地獄谷 湯の花

 やがて谷から離れ斜面を登っていきます。「胸突き八丁」の看板があって、どんなになるだろうかと警戒したのですが、それほどきつくもなかった。どちらかというとこの辺りは日陰で、石の表面が凍っていて滑りやすかったのが嫌でした。

胸突き八丁の看板

 天狗堂はちょっとした広場になっていて、赤倉温泉との分岐にもなっています。妙高山を見上げます。

妙高山

 光善寺池や風穴を経ると鎖場が出てきました。岩にステップが切られているので危なくはありませんが、高度感は結構でます。雨で濡れているとしんどいでしょうね。

鎖場

 やがて頂上に着きました。目に飛び込んできたのは雪のついた後立山連峰と戸隠の山々。

戸隠と後立山

 北峰に行くと焼山と火打山が見えました。火打が次の目標です。

焼山と火打山

 東方面(下の写真)は苗場山はわかりましたが、他はわかりませんでした。岩菅山や佐武流山などがあるのでしょうが、あまり注目されず不遇な山々です。眼下にナウマンゾウで有名な野尻湖が見えました。それにしても良いお天気でした。最高です。

野尻湖が見える

 せっかく公共交通機関できているので、下山口は違うところにしたいと思い、赤倉温泉を目指しました。天狗堂から大谷ヒュッテ方面へ。ロープウェーの営業が終わっているので、誰にも会いません。
 ずんずん下っていると「14時半のバスに乗れるかも」と思い出しました。そう思うと、どんどんその気になって、超高級ホテルとして有名な赤倉観光ホテルもスルーして、スキーのゲレンデを直に下ってショートカットして、新赤倉三叉路に14時15分に到着しました。はー、しんど。最近いつも最後に走っているような気がする(笑)

■妙高山 2022/11/5
燕温泉(8:15/11:25)妙高山北峰(11:40/14:15)新赤倉三叉路


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榛名山 風光明媚なところです [東京での登山と日常]

 上州(群馬)の山も色々登りましたが、南西側の妙義や今回登った榛名山は私にとって空白地帯でした。妙義山は車がないと少し行きにくそうなので、バスの便が良い榛名山へ行くことにしました。

硯岩から眺める榛名富士

 榛名湖バス停でJR高崎駅からのバスを降りると榛名湖と榛名富士がデーンと見えて、これだけで「うわ〜すごいな〜」となってしまいます。土産物屋の前を通って見上げると硯岩がお城のようにそびえています(下の写真)。紅葉がきれい。(上の写真は硯岩から見た榛名湖です)

硯岩

 下の写真は湖畔から見た掃部ヶ岳。榛名山はこの辺りの山の総称のようなもので、最高峰は掃部(かもん)ヶ岳(1449m)です。人で賑わっていました。

掃部ヶ岳

 鬢櫛山や烏帽子が岳を経て湖畔に出ると、紅葉がいい時期でした。

湖畔の紅葉

 榛名富士も登りました。山頂には神社がありました。多くの家族連れがいて少し降りて行くとロープウェイの駅がありました。ロープウェイの下駅のロッヂ前というバス停に14時7分発の便があったはずなので急いで降ります。走りました。

榛名富士

 しかしバス停の時刻表を見てみると14時7分の伊香保温泉行きの便がない。「エー」と慌てて榛名湖まで歩いて14時半発高崎行きのバスに乗りました。でも14時7分のバスにすれ違ったような気がするので、ほかにもバス停があったのかもしれません。ちょっとわかりません。

馬もいて賑やか

 つくづく関東も東北も火山が多いですね。カルデラや外輪山は火山ならではの光景ですものね。関西にはこんな風景はありません。風光明媚という言葉がピッタシです。

■榛名山 2022/11/3
榛名湖バス停(9:50/11:00)掃部ヶ岳(11:05/12:00)鬢櫛山(12:05/12:30)烏帽子が岳(12:30/13:35)榛名富士(12:35/14:00)榛名公園



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甲武信ヶ岳と千曲川信濃川水源地 [東京での登山と日常]

 8月に笛吹川遡行後に甲武信(こぶし)ヶ岳の頂上を目指しましたが天候不良で引き返し、それ以来課題となっていました。今回は一般ルートからです。東京からとなるとJR塩山からバスに乗って西沢渓谷ということになります。9時半過ぎに到着し、さっそく山の中へ。西沢山荘手前の徳ちゃん新道に入ると、ずっと急登が続きます。

徳ちゃん新道を登ると富士山が見えた

 ようやくのこと木賊山(とくさやま)に登るとやっと甲武信ヶ岳が見えました。奥深いところにあるんだなあ。信州と甲州と武蔵の国境にある山。荒川と笛吹川(富士川)、そして信濃川の源流がここにあります。

木賊山の下から甲武信ヶ岳が見えた

 甲武信ヶ岳に登ると秩父の山々が見えます。左から国師ヶ岳、金峰山、小川山が見えます。その向こうにはアルプスの山々も。

秩父の山々。左から国師ヶ岳、金峰山、小川山

 今日の宿泊は甲武信小屋でテント泊です。

甲武信小屋のテント場

 ジフィーズを食べて、ピーナッツをつまみにお酒を飲んでいたら、眠たくなって早々にシュラフに入りました。すると案の定夜中に起きてしまって、用を足そうと外に出ると満点の星空です。せっかくなのでカメラを15分置いて、ライブコンポジットというモードで撮影してみました。

空は満点の星。15分置いてみた

 星を見ていると自転している感覚が不思議に湧いてきて、何万年も何億年も前から、大きな大きなからくり時計が繰り返しこの星空を動かしている、そしてその中の自分という存在に気づかされます。

 撮影している頃はそうでもなかったのですが、その後急激に寒くなってきて、眠れなくなりました。結局4時に起きて焼きそばを食べてコーヒーを飲んでオレンジを食べてテントをたたんで5時半に出発。

夜明けは6時前

 甲武信ヶ岳にもう一度登って夜明けを頂上で迎えます。ご来光を見にきた多くの人を頂上に残して、私は毛木平へ向けて斜面を下り始めました。分岐を右にとってしばらく行くと大きなポールがありました。ここが千曲川信濃川水源地標です。

千曲川信濃川水源地標

 ここから湧出した水が千曲川となり、日本一の大河、信濃川となって日本海に注ぐのです。

湧き水だ。これが信濃川の最初の滴り

 この道は苔に覆われた瑞々しい風景が続きます。シラビソ、ダケカンバなどの森林と、すでに力強く流れを増している千曲川が心を穏やかにさせてくれます。登りもきつくなく、時間があってアプローチできるならこの信州側から登るのが一番いいでしょうね。

紅葉

 やがて毛木平に着いて、バス停のある梓山まで1時間歩きます。高原野菜マークの白菜の畑が広がります。雄大な景色でちょっと北海道のようです。開拓の碑がありましたから、先人が苦労して開拓した土地なのでしょう。梓山バス停には9時45分ごろに着いて、10時17分信濃川上駅へのバスに乗り込みました。

梓山への道。高原野菜の白菜畑。雄大な夕景が続く

■甲武信ヶ岳 2022/10/22-23
1.西沢渓谷(9:40/14:00)甲武信小屋(14:40/14:50)甲武信ヶ岳(15:10/15:20)甲武信小屋
2.甲武信小屋(5:30/6:25)千曲川信濃川水源地標(6:30/8:50)毛木平(8:55/9:45)梓山


山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

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安達太良山を登り「智恵子抄」を読んでみました [東京での登山と日常]

 3週連続の東北。体力、気力的にもちょっとしんどい。お財布的にも…。ということで南東北の福島の安達太良山にした次第です。さて新幹線で郡山下車、東北本線に乗り換えて二本松まで。この時期は奥岳登山口までシャトルバスが出ています。バスの列に並ぶのが一瞬遅れ、立ち客となりました(泣)

 奥岳登山口はあだたら山ロープウェイがあるところです。バスの乗客はほとんどがロープウェイ組でした。スキー場の右手の林道から登山道に入って行きます。やがて五葉松平経由安達太良山への道を分けて、勢至平を目指します。

 馬車道という広い道もありますが、旧道を選んでショートカットを目論みます。しかしこの道が粘土質の水たまりがいっぱいあるようなぬかるんだ道で、案の定転んでしまいました。いきなりドロドロだぁ〜。あとで時間的にはあまり変わらないと聞きました。しょんぼり。

勢至平からの紅葉

 勢至平に着くと平坦な道が続きます。やがて鉄山の岸壁と紅葉が見えてきました。曇っているのが残念ですが、それでもそれが素晴らしい紅葉とわかります。何枚も写真を撮ってしまいました。

くろがね小屋

 くろがね小屋では大勢の人に混じり、かわいらしい女性をリポーターにした撮影スタッフがいました。いつか放映されるのでしょうね。どこの局だろう?
 この辺りは硫黄の匂いがしますね。くろがね小屋は温泉に入ることができ、とても人気がある小屋です。予約も大変だと聞いたことがあります。

「乳首」がちらっと見えた

 さて私は峰の辻目指してザレた登山道を登ります。その手前から安達太良の「乳首」がちらっと見えました。でもそれは一瞬ですぐにガスに巻かれて見えなくなりました。ガスの中を登るにつれて霧雨のような細かい雨が降ってきました。

 沼ノ平の爆裂口を見るのが楽しみだったのですが、ガスで全く展望は利かず、風も吹きまくって寒い。さっさと頂上を目指すことにします。

安達太良山 すごい人だ

 すぐに頂上直下に着きましたが、さすが日本百名山だけあって大勢の人がいます。100人は余裕でいたのではないでしょうか?「乳首」に上がるには一方通行の道があってちょっとした岩場を登ればすぐです。時折下の方が見える時もありました。ぱっぱと写真をとって下山に取り掛かることにしました。

ちょっとだけ青空

 下山はロープウェーの山頂駅を目指しますが、思ったより時間に余裕があるので、そのまま登山口まで徒歩で下山することにしました。上りの渋滞の列ができています。クラブ〇〇〇ズムのツアー客です。すごい数です。ガイドさんも大変だなあと思います。こちらも思うように進めません。まあ我慢するしかないですね。

展望台から見える稜線

 薬師岳の展望台に着く頃には、なんと山頂がバッチリ見えまいた。上の写真の一番左が安達太良山、別名乳首山です。ガスはどこへ…。まあいいや、それにしても紅葉がきれいだ。晴れていればなあ。

この上の空がほんとの空です

 この展望台には「この上の空がほんとの空です」との標識があります。智恵子だけでなく、全ての人が「ほんとの空」を求める気持ちがあるのでしょう。

色づく葉っぱ

 下山後は奥岳の湯で汗を流し、缶ビールを飲んで15時半のバスで帰路につきました。

 実家の母親に「安達太良山に行ってきた」と話すと「あー、ほんとの空、智恵子の…」と言って、顔がほころんだような気がしました。そういえば読んでことがなかったな。青空文庫に「智恵子抄」がありました。読み始めると止まらなくなりました。こんな女性がいるのかと思うほど、純潔さを持って、子供のようでいて、しかし激しさを胸に秘め、夫の芸術作品の最大の理解者だった智恵子。しかしやがて精神が侵されていきました。「智恵子抄」は高村光太郎がその時々の愛おしい想いを包み隠さず書き留めていたものです。
 「東京には空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。」という詩「あどけない話」だけではありませんでした。「レモン哀歌」「梅酒」「荒涼たる帰宅」。今回全編読んでよかったと思いました。本当によかった。

■安達太良山 (2022/10/8)
奥岳登山口(9:05/11:35)安達太良山(11:55/13:45)奥岳登山口


山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

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岩手山 「南部片富士」で日帰り登山、お風呂、盛岡冷麺 [東京での登山と日常]

 前週に続いて東北の山へ。紅葉の頃に東北の山に登りたいと思っていたのです。ですが休みとお天気、私的な行事のタイミングが合いません。とんぼ返りの山行となりますが「東京勤務のうちに」と夜行バスに乗って盛岡へ。
 盛岡には朝の5時20分ごろに着いて42分のいわて銀河鉄道に乗り換えて滝沢まで。車中から見える岩手山は「南部片富士」の名前通り、左側が削げていて荒々しさを感じます。そこで他の登山客とタクシーを相乗りして(3500円)馬返しの登山口へ。すでに駐車場は満車に近かったです。

馬返し 水場もトイレもある

 馬返しの登山口にはトイレがあって、水場はジャバジャバ水が出ていました。そこから樹林の中の道に入って行きます。途中から旧道と新道に別れますが、ここは新道を選びます。だいたい山で新道と言うと踏み固められていないやや無理に作った道が多いのですが、ここはそうでもありません。

¥右は早池峰山

 この日はよく晴れました。右側の高い山は早池峰山とのことです。旧道を歩く登山者が見えます。あとで旧道を歩いた人に聞くと遮る樹林がないので照り返しが強かったとのことでした。

旧道を行く登山者が見える「

 急登を登り終えると平らな道になりました。やがて八合目の避難小屋につきました。トイレもあります。中は見ていませんがとても立派な小屋でびっくりしました。ここでも水がジャバジャバ出ています。途中でこんなに水の補給ができるのはありがたいです。

八合目避難小屋

 それから不動平まで歩きます。岩手山がどっしりと構えています。

岩手山

 今日は「お鉢巡り」をしたいので右手の道へ急登を登ります。振り返ると不動平が外輪山に取り囲まれているのがよくわかります。

不動平を振り返る

 お鉢巡りはまずお鉢の中に入って行って岩手山神社によります。大きな刀が天に向かって刺さっていました。刀は日光男体山でもありました。山岳信仰の象徴なのでしょうか?
 そこからお鉢に登り返します。トンボがたくさん飛んでいました。

岩手山お鉢巡り

 お鉢の中には「妙高山」と言う均整のとれた小山があります。火山の中にある火山。岩手山は一応今でも「噴火警戒レベル1活火山であることに留意」の山なのです。

妙高山

 山頂は大勢の人で賑わっています。さすが日本百名山。

岩手山 山頂

 山頂からは八幡平の平らな山々を見下ろすことができます。かつて葛根田川を沢登りしたときは、岩手山がこんなに近い山だとは知らなかった。その時に下山口となった松川温泉は岩手山の登山口でもあったのです。今思い返しても、あの沢登りは最高でした。

八幡平を見下ろす

 そこからはもう何も考えずに焼走りまで下山します。意外としんどかった。焼走りの湯でお風呂に入って、タクシーを呼んで(2940円)大更駅まで送ってもらい、電車はないので、そこからバスに乗って盛岡へ戻りました。盛岡では「ぴょんぴょん舎」というお店で冷麺を食べました。美味しかったです。

 この冷麺にイーハトーブの名前がついていて、ここが宮沢賢治を生んだ土地だったと今更ながら気づきました。宮沢賢治はなんとも異次元な浮遊感があっていいのだけど、僕にとってはのめり込みにくい作家だ。
 盛岡高等農林学校時代の知人との交流が、作品に与えた影響を考えることはとても興味深いと思う。

20221001ぴょんぴょん舎.jpg

■岩手山 (2022/10/1)
馬返し(6:30/10:05)岩手山(10:25/12:55)焼走り



山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

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青森・弘前 縄文、レトロ建築とおいしいご飯、酒 [東京での登山と日常]

 岩木山を登るためにはるばる青森まで来ました。せっかくだから観光もしようと、まずは青森駅から歩いてすぐの青森魚菜センターの「のっけ丼」で腹ごしらえです。2000円のチケットを買って、市場で売っている新鮮なお刺身を乗せて行きます。気前よく「のっけて」いくと、最後お味噌汁を買う時にはチケットがなくなって追加購入してしまいました。まあ、いいか。美味しかった!お醤油の加減が意外と難しいなあと思いました。

20220924のっけ丼.jpg

 昼ごろになると雨が上がって来ました。次はぜひ行って見たいと思っていた「三内丸山(さんないまるやま)遺跡」です。これはガイドさんの話を聞きながら見学するのが一番ですね。ガイドさんのお話がとても興味深くて、「この人通販の売り込み」もできるのではないかという実力の持ち主でした。

20220924三内丸山遺跡.jpg

 今から約5,900〜4,200年前の大規模な集落跡は1992年に本格的な調査が始まりました。中でも特筆すべきが大型の掘立柱建物跡です。柱の穴には直径1mのクリの柱が残っていました。上の写真に映っている復元柱はゼネコンの「大林組」が建物の重量を割り出して規模を推定して建てたものだそうです。復元するときは屋根をつけるかどうかなど侃侃諤諤の議論があったそうですが、「建設途中の姿である」としてあえて完成形にはしなかったそうです。

20220924三内丸山遺跡の穴.jpg

 関西に住んでいると、弥生時代の高床式の大型建物に出会うことはありますが(例えば泉大津市の池上曽根遺跡)、縄文時代にここまでのものを作っていたとは驚きです。高度な文明を持っていたのですね。縄文時代のイメージがガラリと変わりました。これだけの文明を持っていたのにどこへ言ってしまったのでしょう?

 さて青森から奥羽本線に乗って弘前へ向かうと、翌日登る岩木山が雄大な裾野を広げて悠然としています。「これはすごいな」と思わず声が出てしまいました。

20220924弘前城.jpg

 弘前城は江戸時代後期に作られたお城ですが、石垣工事のために今は本来の場所から避難している状態でした。東北で唯一の現存天守とのこと。ここからみる岩木山が大きくてまたすごかった。他の観光客も「わーすごいね〜」と声を出していました。

 弘前には明治大正期の洋風建築がたくさんあります。市では「趣のある建物」として指定しているそうです。下の建物は土手町界隈の交差点に建つ「三上ビル」です。昭和2年建築の東北では初期の鉄筋コンクリート造の建物だそうです。喫茶店などが今もやってようでしたが、この日はお休みでした。こんな風に普通に街角にあって存在感を出しています。

20220924三上ビル.jpg

 下の写真は「旧弘前市立図書館」です。明治39年に建てられました。八角形の双塔を持っている洋館ですが、和の様式も取り入れていて、なんともエモーショナルです。すごいな、弘前は…。

20220924旧弘前図書館.jpg

 弘前の夜は居酒屋の「ドデノメヘヤッコ」というお店へ行って(写真はとっていません)、日本酒を飲み比べしました。うまい!ご飯も美味しかった。ここで飲んだ「豊盃(ほうはい)特別純米」をお土産に買いました。

 翌日、岩木山から下山すると弘前で時間があったので、「中みそ」というラーメン屋さんに行きました。ショッピングビルのフードコートにあるとは思えない美味しさでした。甘い味噌とニンニクと生姜がきいた味噌ラーメン。めちゃくちゃ美味しかったです。

20220925味噌ラーメン.jpg

 というわけで、青森を満喫することができました。旅は新しい発見があるし、いろんな人とも出会えるし、やっぱり面白いな〜。
 思い切って行ってよかったです。

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岩木山いい山です 雄大な裾野を広げる津軽富士 [東京での登山と日常]

 台風が3連休を台無しにしてしまった、と思ったら9月25日だけは北日本を中心に晴れ間が広がりそうとの予報。前々日にJR東日本のサイトを見ているとお得なツアー券が出ていたので速攻で予約して、まだ雨の降る土曜日の朝に出発。青森、弘前で観光して翌朝弘前バスターミナルからのバスに乗り込みました。

岩木山神社 参道の向こうに岩木山

 岩手山神社でバスを降りて参道を歩きます。お天気はピーカン。参道のその先には岩手山が立っています。なかなかの演出効果で、テンションが上がりました。

綺麗な森が続きます

 桜林公園ではオートキャンプが気持ちよさそうでした。さらに足を進め百沢スキー場のリフトの起点から登り出します。森の中に入ると自然林がとても綺麗な森が続きます。

アキノキリンソウ
アキノキリンソウ

ノコンギク
ノコンギク

 焼止りヒュッテを過ぎると沢沿いの急登となります。露岩が多く手を使って登るところもしばしばです。とは言っても危険ということもなく、皆さん楽しそうに登っていました。錫杖清水では学校登山らしき集団で賑やかです。

焼止ヒュッテから先は沢沿いの急登

 錫杖清水の水場を過ぎてなだらかになった道を進んでいると右手に「あれが頂上かな?」と思わせるピークらしきものが見えて来た。実際は違いました。いつもの希望的観測です[わーい(嬉しい顔)]

種蒔苗代

 種蒔苗代を過ぎてもうひと登りすると鳳凰ヒュッテです。1964年に秋田県立大舘鳳凰高校が冬の登山で遭難したことをきっかけに建設されたそうです。あの遭難は本(下リンク参照)で読んだことがある。岩木山岳会のプレートもありました。雪崩に巻き込まれたそうです。岩木山の冬はまた全然違う厳しさなんでしょうね。

鳳凰ヒュッテ

 鳳凰ヒュッテから人が増えました。八合目からリフトに乗ってやって来た方が大勢います。というわけで頂上は大にぎわいです。山頂からの展望では海岸線も見えましたが、あれはどのあたりになるのだろう?海が見える頂上は大好きです。

頂上は多くの人で賑わっていた

 この時点で11時半。この分だと嶽温泉まで下山して温泉入って14時半のバスに乗れそうだとわかると、ズンズン下り出した。まずは八合目を目指します。写真の駐車場がその場所です。この道は歩きやすそうです。途中からはほぼ平坦となって13時半に嶽温泉につくことができました。

嶽温泉へ。まずは八合目の駐車場を目指す

 弘前から奥羽本線で新青森駅へ向かうのですが、車窓に岩木山が映って目が離せませんでした。それくらい美しく雄大な裾野の広がりでした。前日には弘前城からも正面に望むことができました。この地方の人たちの生活の中心に岩木山があるに違いないですね。朝に夕に岩木山を望んで暮らす弘前の人たちの誇らしさを感じます。岩木山、いい山です。

■岩手山 (2022/9/25)
岩手山神社(8:00/11:20)岩手山(11:30/13:30)嶽温泉


山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

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空と山のあいだ 岩木山遭難・大館鳳鳴高生の五日間 (角川文庫)

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  • 作者: 田澤 拓也
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2013/06/20
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吾妻山・前川大滝沢 デカかった大滝 [東京での登山と日常]

 金曜日、新幹線「やまびこ」に乗って福島駅へ行き、大学時代の知人と合流。そのまま吾妻山系の前川大滝沢へ。雨は降りそうもないので車の外に寝袋を出して屋外で寝た。

 翌朝は5時に起床して6時前に出発。橋のすぐ下流から遡行し始めましたが、いきなりのナメです。やがて3段20メートルの滝が現れます。ここは右岸のバンドから滝の左を直登。

スタート早々3段20mの滑滝

3段20メートルの滑滝

 その上もナメが川一面に広がります。いやっほー!スキップでランランラン♪

ナメが続きます♪

 右岸に赤テープが鈴なりになっているのを気に留めて、川が右に屈曲すると奥に大滝が現れました。

滑川の大滝

 バカでかいです。日本の滝百選に選ばれ、東北では最大級の滝だそうです。人が手前にいるのがわかるでしょうか?

大滝はバカでかい

 先ほどの赤テープまで戻って一旦登山道まで上がり、大滝を巻くことにします。途中でNHKのクルーが13時50分からの番組のためドローン撮影の準備をしているのに出会いました。あとで番組を見ると、ほんの1分ほどの映像でした。大変な労力がかかっているのですね。

大滝の巻きは一旦登山道まで上がり下降した

 大滝を巻き終えてからはナメと小瀧が続きます。そのほとんどが登れるので楽しーです。下の写真はY字状の滝です。ここはロープをつけて淵に飛び込み滝下に到達。滝の右側を登りました。

Y字状の滝にロープを伸ばす

 見上げると古い吊り橋が見えました。この沢は所々で硫黄の匂いがします。魚影も見かけません。高巻きの途中には軌道の車輪を見かけていて、どうやらこの山は鉱山の遺物があるようです。極め付けは下の写真、沢の中に「湯の花」がゆらゆらしていました。手を入れると冷たくない程度でしたけれど。

古い吊り橋

湯の花があった

 最後は潜滝をみてそこで引き返すことにします。下山の道は一般道のはずですが、途中まで薮がけっこう生い茂っていました。

潜滝

 滑川温泉で汗を流し(¥600)帰路につきました。帰りの道中では、さっそく秋の日程調整の話になりましたとさ。

■吾妻山系・前川大滝沢
滑川橋(6:00/6:50)大滝(7:05/8:00)高巻き終了(8:00/12:05)潜滝(12:10/15:00)滑川温泉


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