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会津・磐梯山 息を呑む「天鏡」猪苗代湖 [東京での登山と日常]

 ここのところ週末になるたびに見舞われる不安定なお天気に、思うような山行ができていません。ところがこの週末のうち日曜は晴れのところを見つけました。会津の磐梯山です。予報では明け方まで雨ですが、そこからは一気に回復するとのこと。さっそく夜行バスを手配しました。

 JR猪苗代駅に着いたのが未明の午前5時前。ベンチには雨粒があったので、先ほどまで降っていたようです。この日は「うつくしまトライアスロン」が3年ぶりに開催されるとのことで、薄暗い駅前には関係者らしき人が早くも待機しています。街の盛り上がりようが伺えるというものです。

麓から見る磐梯山

 ガスが晴れてきて磐梯山を見ることができました。左右に裾野を広げて「会津富士」と呼ばれるのもわかるような気がします。深田久弥は表側を「端麗雄大」と讃え、「本当の優れた磐梯山に接しようとするにはぜひ猪苗代湖から仰がねばならない」と相当な惚れ込みようなのです。ウォーキングをしている地元のおばあちゃんと話すと「学校登山で登って以来登ったことがない」とのことでした。そんなもんです。

振り返ると一面の雲海

 この時期は登山リフトが運行しているのですが、午前7時半からスタートです。猪苗代スキー場に着いたのは午前6時ごろ。1時間半も時間を潰せないのでそのまま登ることにしました。他にもそんな人はいました。振り返ると猪苗代湖は雲海の底に沈んでいます。

赤埴山から見る磐梯山と櫛ヶ峰

 天気は予報通りどんどん良くなってきました。赤埴山(あかはにやま)に登ると、磐梯山と櫛ヶ峰が見え、磐梯山の荒々しい岩肌が見えてきました。

ツリガネニンジン

沼ノ平

 上の写真は「沼ノ平」から見上げた磐梯山です。荒々しい岩肌が火山であることを思い出させてくれます。そして磐梯山はなかなか高山植物も豊富です。

桧原湖と西吾妻山が目の前に拡がった

 鞍部に詰め上がると、いきなり目に飛び込んできたのが、桧原湖(ひばらこ)と吾妻山です。思わず「オオッ」と声が出てしまいました。吾妻山にスキーで登ったのは3月だったかな。グランデコのスキー場が見える。西大顛、西吾妻山。東吾妻山も見える。左に目を移すと雪を抱く山が見える。飯豊山だろうか?

渋谷コースと合流した

 頂上を目指す。どんどん登っていく。水場(弘法清水?)があったので飲んでみました。冷たくて「うまいっ!」。最近独り言が増えた。思ったことをそのまま声に出すようになった。退化しているのかしら?

左はザレの岩場

 八方台からのルートが合流して人が一気に増えた。人と何度もすれ違いながら最後の急坂を登りきる。猪苗代湖が眼下に広がった。青空のもと青く光り輝いている。ふもとの田畑が青く美しい。人々の営みと神々しい湖が調和している。まさしく「天鏡」の言葉がふさわしいと思いました。

天橋 猪苗代湖が眼下に

櫛ヶ峰の向こうに吾妻山

 櫛ヶ峰の向こうに吾妻山が見える。
 頂上で15分ほど休んでから下山に取りかかリます。このまま裏磐梯方面に降りるつもりです。絵葉書になるような観光地・裏磐梯。関西にいるときは全く知らなかったが、なるほど素晴らしいものでした。まずは銅沼(あかぬま)の「逆さ磐梯山」。山体崩壊を起こした1888年の水蒸気爆発では、岩なだれが多くの湖沼を作り上げ、荒々しい岩肌と対をなして美しい景観を作り上げています。

銅沼に逆さ磐梯山

 磐梯高原駅に着きましたが、せっかくなので五色沼散策路に。青沼がとてもきれいでした。酸性の地下水に含まれる物質が作用して、青い色しか反射しないのだそうです。

青沼

 関東の山に登っていると、つくづく日本は火山の国だなあと感じます。そしてそれが様々なダイナミックな景観を作っているのです。
 磐梯山というとなんとなく民謡のイメージがあって、日本百名山とはハテナ?と訝りがちだったのですが、明治期の爆発、その後の裏磐梯のリゾート地としての開発というストーリーも含め、選ばれるのもわかると感じ入った次第です。それにしても山頂から見た猪苗代湖よかったな〜

■会津・磐梯山 2022/8/21
JR猪苗代(5:00/5:55)猪苗代スキー場(6:05/9:20)磐梯山(9:40/12:20)裏磐梯高原駅(12:25/13:25)五色沼入口バス停
タグ:磐梯山
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