大峰・大普賢岳 和佐又ヒュッテが閉館するんですね [関西の沢と岩と雪]
なんとなく深い山に行きたくなりました。静かな山の中、一人で黙々と歩きたい気分です。自分にしては珍しく夜中に一人で車を運転し、和佐又ヒュッテに5時過ぎに着きました。駐車場近くがすぐテン場です。邪魔にならないように用意して6時過ぎに出発します。
和佐又のコルから尾根を歩きます。途中で日が差してきました。遠くに岩壁が見えます。道はその岸壁を目指すように左手の山腹をトラバース気味につけられています。「シダンの窟」「朝日窟」をへて、「笙の窟」へ。神仏が宿るとされる拝所、行所を数えた大峰山七十五靡(なびき)の一つで、今も修験者のお札?がたくさん供えられています。
鷲ノ窟はこれまで見た一連の中で最もハングっていました。(ついつい、すぐこういう風に見てしまう。登ったらダメです)岸壁を左から回り込むと今度は鎖場や梯子の急登が続きます。濡れた岩場を通るときに鎖はありがたかったです。
日本岳のコルに出て、石の鼻と呼ばれる露岩を経て、分岐点から高みを目指すと大普賢岳に到着しました。残念ながら展望はありませんでした。
水分をとってすぐに出発しますが、先ほどの分岐点に戻ってから地図を見て間違いに気づきました。そのまま頂上から向こう側に行けばよかったのです。分岐点からもトラバース道がありましたので、あらためて「行者還岳方面」を目指します。
この先は膝下くらいのクマザサの間を通っていく気持ちの良い道が続きます。てもきょうは夜露で、足が冷たく濡れました。奥駆けの山々がガスの合間に見え隠れしました。
七曜岳をすぎてすぐのはっきりした分岐を降ります。そこからはテープ頼りです。途中何度か道を見失うことがありましたし、鎖や梯子もまだ時折出てきますので、割と難しいルートだなと思いました。それでも七曜岳や行者還岳を目指して登る方とすれ違いました。ピストンするとのことでしたが、帰りは大丈夫かな。
いつもながら沢の音が聞こえ出してからなかなか沢に降りられません。ようやく降りたと思ったら、右岸側の洞穴から水がドドドっと勢いよく水が出ています。無双洞です。面白い地形だなあ。北アルプスの双六谷打込谷の源頭を思い出しましたが、こちらの方が何倍も水量があるし、二つの穴から出ているのが見事です。
トラバース道に時々急登があって、途中に「底なし井戸」という大きな穴があって、また登って…
このあたりは石灰岩らしい岩場が点在していて、ボルトが打ち込まれているのを見かけました。今も誰か登っているのでしょうか。
コルから和佐又山を一登りしましたが、やっぱり展望は今ひとつ。ヒュッテに到着するとちょうど出発から7時間でした。ヒュッテに行って駐車場代1000円を払います。
和佐又ヒュッテは今年11月末を最後に閉館するそうです。老朽化だとのこと。
元々小学校だった校舎を「わかくさ国体(1984)」のときに今の場所に移築してきたそうですから、相当築年数が経つのです。
駐車場やロッジもどのように運営するかは12月の協議会で決まるとのことでした。
いつかゆっくり山登りする年になったら、泊まってみたかった。
■大峰・大普賢岳〜無双洞周遊 2019/10/27
和佐又ヒュッテ(6:15/8:20)大普賢岳(8:25/11:05)無双洞(11:15/13:10)和佐俣ヒュッテ
和佐又のコルから尾根を歩きます。途中で日が差してきました。遠くに岩壁が見えます。道はその岸壁を目指すように左手の山腹をトラバース気味につけられています。「シダンの窟」「朝日窟」をへて、「笙の窟」へ。神仏が宿るとされる拝所、行所を数えた大峰山七十五靡(なびき)の一つで、今も修験者のお札?がたくさん供えられています。
鷲ノ窟はこれまで見た一連の中で最もハングっていました。(ついつい、すぐこういう風に見てしまう。登ったらダメです)岸壁を左から回り込むと今度は鎖場や梯子の急登が続きます。濡れた岩場を通るときに鎖はありがたかったです。
日本岳のコルに出て、石の鼻と呼ばれる露岩を経て、分岐点から高みを目指すと大普賢岳に到着しました。残念ながら展望はありませんでした。
水分をとってすぐに出発しますが、先ほどの分岐点に戻ってから地図を見て間違いに気づきました。そのまま頂上から向こう側に行けばよかったのです。分岐点からもトラバース道がありましたので、あらためて「行者還岳方面」を目指します。
この先は膝下くらいのクマザサの間を通っていく気持ちの良い道が続きます。てもきょうは夜露で、足が冷たく濡れました。奥駆けの山々がガスの合間に見え隠れしました。
七曜岳をすぎてすぐのはっきりした分岐を降ります。そこからはテープ頼りです。途中何度か道を見失うことがありましたし、鎖や梯子もまだ時折出てきますので、割と難しいルートだなと思いました。それでも七曜岳や行者還岳を目指して登る方とすれ違いました。ピストンするとのことでしたが、帰りは大丈夫かな。
いつもながら沢の音が聞こえ出してからなかなか沢に降りられません。ようやく降りたと思ったら、右岸側の洞穴から水がドドドっと勢いよく水が出ています。無双洞です。面白い地形だなあ。北アルプスの双六谷打込谷の源頭を思い出しましたが、こちらの方が何倍も水量があるし、二つの穴から出ているのが見事です。
トラバース道に時々急登があって、途中に「底なし井戸」という大きな穴があって、また登って…
このあたりは石灰岩らしい岩場が点在していて、ボルトが打ち込まれているのを見かけました。今も誰か登っているのでしょうか。
コルから和佐又山を一登りしましたが、やっぱり展望は今ひとつ。ヒュッテに到着するとちょうど出発から7時間でした。ヒュッテに行って駐車場代1000円を払います。
和佐又ヒュッテは今年11月末を最後に閉館するそうです。老朽化だとのこと。
元々小学校だった校舎を「わかくさ国体(1984)」のときに今の場所に移築してきたそうですから、相当築年数が経つのです。
駐車場やロッジもどのように運営するかは12月の協議会で決まるとのことでした。
いつかゆっくり山登りする年になったら、泊まってみたかった。
■大峰・大普賢岳〜無双洞周遊 2019/10/27
和佐又ヒュッテ(6:15/8:20)大普賢岳(8:25/11:05)無双洞(11:15/13:10)和佐俣ヒュッテ
大学山岳部のブログから 2018〜2019無積雪期 [大学山岳部のブログから]
勝手に大学山岳部を応援している「大学山岳部のブログから」です。久しぶりの更新となります。なんとなく単調な記録が多かった時がありまして、「もうやめようかな」と思っていたのですが、久しぶりにチェックして見ると色々と発見があったのです。
▼同志社大学の活動報告書がすごい!
2017年7月から2018年6月までの記録をpdfにして発表しているのですが、この内容の濃さと言ったらありません。
冒頭の主将の言葉で「5月の知床半島先端部一周と2月の西表島の縦断(敗退)と、「山岳部=山に登る」という狭義の概念に囚われずに活動できた」としているように、バラエティに富んだ活動内容となりました。今時「白馬岳突坂尾根」行ったりしますか?(昔は割とあった)。それにRock&Snow084(2019夏)にも載っていた「大峰・七面山南壁」の開拓記も掲載されています。
この報告書は写真も豊富に使われていて、私なんかは目標とするような山行が綴られているので、非常に興味深く読むことができました。
OBさんが「若手OB会と現役との交流について思うこと」という文を寄稿していて、山を共にすることの重要性を説いておられます。だけど難しいのだよなあ、これが…
同志社の最近の記録も面白いです。沢登りで黒部横断をしたり(体感5割の行動時間は藪を漕いでいた)、南アルプスでは体調を崩したメンバーの搬出、サポートを全員で行ったり、鹿島槍北壁の主稜に行ったり。同志社は対象の選定にじっくり時間をかけて「探し」ます。その行為自体がとても貴重なことだという気がします。
▼法政大学が2018年10月に海外登山
2018年10月にネパールのクーンブ山群のニレカピーク(6,169m)に再挑戦し、無事登頂することができました。2012年に挑戦し登頂できなかったもので、リベンジを果たした格好です。
(当初2019年のブログ記事だと勘違いしていました。訂正しました)
▼青山学院大学は2018年秋にネパール東部の未踏峰White Wave(6,960m)撤退
ヒドゥン・クレバスがひどく登頂はできなかったようです。撤退の速報はあったのですが、報告の類を見つけることができませんでした。Facebookに「取り急ぎ」あげられた写真をみると、確かに氷河がズタズタです。詳細が見たいものです。
それと気になったのがFinetrackの「カミナドーム」の使い心地です。ネパールではそこまで実感できなかったようですが、日本の冬山で使い、その内張り「ウインターライナーEXP」を絶賛しています。テント内では厚手のダウンが必要がなくなり、燃料の消費が抑えられるとか、結露しにくいとか。秋山のような快適さだったって、本当でしょうか?
▼首都大学はスコーミッシュでクライミング
個人山行扱いになるのでしょうが、アメリカのスコーミッシュでクライミング三昧です。とても自由でいい雰囲気で登っている感じがしました。パートナーにも恵まれたようですね。
▼北海道大学は普通に利尻岳東北稜へ
いつものことですが、私は北海道の山の知識がないので、すごさがわかっていないと思います。利尻岳の東北稜を普通に行っているのがすごいな、と。本州からはなかなか計画のできない対象です。全般にスノーシューを使っているのですが、「意外と急で固かったので途中でEP」の「EP」って何だろう?
▼今年の真砂沢は賑わったようです。
各大学とも今年の夏合宿は「好天に恵まれた」という記述が多かったです。真砂沢に回帰しているようにも思いました。「大学山岳部のテントが増えてきた」なんて言葉もありました。そして八ツ峰Ⅵ峰を登るパーティーが多かったです。Dフェースの富山大、Aフェースの魚津高、Cフェースの剣稜会が多かったです、やっぱり。
チンネの北条新村や左稜線、Ⅰ峰東面マイナースラブも行ったなあ…懐かしすぎる。
▼長期の山行が多くなっている
首都大学はパートを分けてメンバーを入れかえながら日本アルプスを全縦していました。京都大学も北アルプスと南アルプスの縦走をしているのですが、このうちの一人が信濃大町から伊那まで歩いて南北縦走をつなぎ、さらに南アルプス縦走後は太平洋沿岸まで歩いたとのこと。早稲田大学はそういえばあまり記録を見たことがない飯豊縦走を3月に。暴風の中、うまく小屋を繋いで行くことができました。
ついこないだまで「大学が忙しくて長期の休暇が取れない」と、よく聞いたのですが。もう吹っ切れたのか…
ブログが更新されていない山岳部も多いのですが、Facebookなど様々なツールがあるので、追跡が一苦労です。もちろんクラブ活動が停滞しているところもあると思います。
「あれっ」と思ったのが、ある伝統校です。ついこの間まで極地法を用いた重厚な冬山を行っていた(部員がたくさんいた)のですが、今回見ると雪山のメンバー写真がこじんまりしていました。さすがに部員が少なくなったのでしょうか?
個人的に考えさせられたのが、京都府大の「あれから10年が過ぎました…」の一行でした。時の経つのは早過ぎて、遠い昔のような気がします。そして自分自身の山との関わり合いもどんどん薄れてきているような、はかない気持ちとなりました。
▼同志社大学の活動報告書がすごい!
2017年7月から2018年6月までの記録をpdfにして発表しているのですが、この内容の濃さと言ったらありません。
冒頭の主将の言葉で「5月の知床半島先端部一周と2月の西表島の縦断(敗退)と、「山岳部=山に登る」という狭義の概念に囚われずに活動できた」としているように、バラエティに富んだ活動内容となりました。今時「白馬岳突坂尾根」行ったりしますか?(昔は割とあった)。それにRock&Snow084(2019夏)にも載っていた「大峰・七面山南壁」の開拓記も掲載されています。
この報告書は写真も豊富に使われていて、私なんかは目標とするような山行が綴られているので、非常に興味深く読むことができました。
OBさんが「若手OB会と現役との交流について思うこと」という文を寄稿していて、山を共にすることの重要性を説いておられます。だけど難しいのだよなあ、これが…
同志社の最近の記録も面白いです。沢登りで黒部横断をしたり(体感5割の行動時間は藪を漕いでいた)、南アルプスでは体調を崩したメンバーの搬出、サポートを全員で行ったり、鹿島槍北壁の主稜に行ったり。同志社は対象の選定にじっくり時間をかけて「探し」ます。その行為自体がとても貴重なことだという気がします。
▼法政大学が2018年10月に海外登山
2018年10月にネパールのクーンブ山群のニレカピーク(6,169m)に再挑戦し、無事登頂することができました。2012年に挑戦し登頂できなかったもので、リベンジを果たした格好です。
(当初2019年のブログ記事だと勘違いしていました。訂正しました)
▼青山学院大学は2018年秋にネパール東部の未踏峰White Wave(6,960m)撤退
ヒドゥン・クレバスがひどく登頂はできなかったようです。撤退の速報はあったのですが、報告の類を見つけることができませんでした。Facebookに「取り急ぎ」あげられた写真をみると、確かに氷河がズタズタです。詳細が見たいものです。
それと気になったのがFinetrackの「カミナドーム」の使い心地です。ネパールではそこまで実感できなかったようですが、日本の冬山で使い、その内張り「ウインターライナーEXP」を絶賛しています。テント内では厚手のダウンが必要がなくなり、燃料の消費が抑えられるとか、結露しにくいとか。秋山のような快適さだったって、本当でしょうか?
▼首都大学はスコーミッシュでクライミング
個人山行扱いになるのでしょうが、アメリカのスコーミッシュでクライミング三昧です。とても自由でいい雰囲気で登っている感じがしました。パートナーにも恵まれたようですね。
▼北海道大学は普通に利尻岳東北稜へ
いつものことですが、私は北海道の山の知識がないので、すごさがわかっていないと思います。利尻岳の東北稜を普通に行っているのがすごいな、と。本州からはなかなか計画のできない対象です。全般にスノーシューを使っているのですが、「意外と急で固かったので途中でEP」の「EP」って何だろう?
▼今年の真砂沢は賑わったようです。
各大学とも今年の夏合宿は「好天に恵まれた」という記述が多かったです。真砂沢に回帰しているようにも思いました。「大学山岳部のテントが増えてきた」なんて言葉もありました。そして八ツ峰Ⅵ峰を登るパーティーが多かったです。Dフェースの富山大、Aフェースの魚津高、Cフェースの剣稜会が多かったです、やっぱり。
チンネの北条新村や左稜線、Ⅰ峰東面マイナースラブも行ったなあ…懐かしすぎる。
▼長期の山行が多くなっている
首都大学はパートを分けてメンバーを入れかえながら日本アルプスを全縦していました。京都大学も北アルプスと南アルプスの縦走をしているのですが、このうちの一人が信濃大町から伊那まで歩いて南北縦走をつなぎ、さらに南アルプス縦走後は太平洋沿岸まで歩いたとのこと。早稲田大学はそういえばあまり記録を見たことがない飯豊縦走を3月に。暴風の中、うまく小屋を繋いで行くことができました。
ついこないだまで「大学が忙しくて長期の休暇が取れない」と、よく聞いたのですが。もう吹っ切れたのか…
ブログが更新されていない山岳部も多いのですが、Facebookなど様々なツールがあるので、追跡が一苦労です。もちろんクラブ活動が停滞しているところもあると思います。
「あれっ」と思ったのが、ある伝統校です。ついこの間まで極地法を用いた重厚な冬山を行っていた(部員がたくさんいた)のですが、今回見ると雪山のメンバー写真がこじんまりしていました。さすがに部員が少なくなったのでしょうか?
個人的に考えさせられたのが、京都府大の「あれから10年が過ぎました…」の一行でした。時の経つのは早過ぎて、遠い昔のような気がします。そして自分自身の山との関わり合いもどんどん薄れてきているような、はかない気持ちとなりました。
タグ:大学山岳部 ブログ
映画「フリーソロ」 Rock&Snowのインタビューから伺えるオノルドの論理的思考 [山の本、TVなどメディア関係]
アレックス・オノルドが凄いとは聞いていましたし、雑誌等でも読んだことがありました。しかし百聞は一見にしかず。この映画を見るとその類まれな技術、諦めない努力、緻密な準備、そして何よりもそのタフな精神力を持っていることがわかります。
念のため説明しておきますと、フリーソロとはロープを使わずクライミングすることで、墜落は一切許されません。
ハーフドームでも初のフリーソロをしたことで知られるオノルドが次の目標としたのは、必然と言っていいでしょう、エル・キャピタンです。ルートはフーバー兄弟が初登した「フリー・ライダー(5,12d)」です。南西壁に築かれた全長1,000mに及ぶサラテルートのバリエーションということです。
これまでと違うのは、お付き合いしている彼女がいることと、ジミー・チン率いる撮影チームが彼を取り囲んでいることです。映画ではこうした内面に影響を与える外的要因を丁寧に対処していくオノルドを描き作品に深みを与えています。
そして圧倒的なクライミング・シーンが展開されるのです。
カメラマンが「(墜落が怖くて)見ていられない。次の仕事はもう受けない」と半分目を覆いながら撮影しているのがリアルでした。見ているこちらも完登を知っていながら、もうドキドキです。ジミー・チンは「メルー」でも監督をしていますが、今もっとも活躍している山岳監督なんでしょうね。
ちなみにエル・キャピタンをフリー・ソロした直後のROCK & SNOW 077(2017秋)にオノルドのインタビューが載っていて、カメラマンがいることに違和感はなかったか、聞かれています。
また全体を振り返って、何を得ることができましたか?と聞かれると
内省的に物事を捉えようとする一流のクライマーに通じるものがあるようです。すごく謙虚で論理的な考え方だと思います。以前ウエリ・シュテック(映画でも触れられていましたが、この人も死んでしまった…)の謙虚な言葉にも感心したことがありましたっけ。
Rock&Snow080(2018夏)には来日時のインタビューも載っています。ポケットに入れたiPhoneで音楽をかけながら登ったなんてエピソードもありました。映画を見てからこうしたインタビューを読むのも楽しいもんですね。
念のため説明しておきますと、フリーソロとはロープを使わずクライミングすることで、墜落は一切許されません。
ハーフドームでも初のフリーソロをしたことで知られるオノルドが次の目標としたのは、必然と言っていいでしょう、エル・キャピタンです。ルートはフーバー兄弟が初登した「フリー・ライダー(5,12d)」です。南西壁に築かれた全長1,000mに及ぶサラテルートのバリエーションということです。
これまでと違うのは、お付き合いしている彼女がいることと、ジミー・チン率いる撮影チームが彼を取り囲んでいることです。映画ではこうした内面に影響を与える外的要因を丁寧に対処していくオノルドを描き作品に深みを与えています。
そして圧倒的なクライミング・シーンが展開されるのです。
カメラマンが「(墜落が怖くて)見ていられない。次の仕事はもう受けない」と半分目を覆いながら撮影しているのがリアルでした。見ているこちらも完登を知っていながら、もうドキドキです。ジミー・チンは「メルー」でも監督をしていますが、今もっとも活躍している山岳監督なんでしょうね。
ちなみにエル・キャピタンをフリー・ソロした直後のROCK & SNOW 077(2017秋)にオノルドのインタビューが載っていて、カメラマンがいることに違和感はなかったか、聞かれています。
変といえば変でしたが、カメラマンたちはもう何年も一緒に仕事をしてきた連中だったので、そんな彼らが壁の中にいて、むしろくつろげましたよ。核心のパートには、彼らはリモートコントロールできるカメラを設置していたので、誰もいませんでした。もちろん、ほとんどのところで”独り”を感じていました。その時の映像を見ると、本当にエキサイトしますよ。(中略)連中、実にいい仕事をしていますよ。見事な映像作品になるでしょう。
また全体を振り返って、何を得ることができましたか?と聞かれると
一見不可能な目標を打ち立て、それを細かく分け、おのおのの部分をひとつずつ片付けていく。そして、その過程で結果については考えない、ということでしょうか。
内省的に物事を捉えようとする一流のクライマーに通じるものがあるようです。すごく謙虚で論理的な考え方だと思います。以前ウエリ・シュテック(映画でも触れられていましたが、この人も死んでしまった…)の謙虚な言葉にも感心したことがありましたっけ。
Rock&Snow080(2018夏)には来日時のインタビューも載っています。ポケットに入れたiPhoneで音楽をかけながら登ったなんてエピソードもありました。映画を見てからこうしたインタビューを読むのも楽しいもんですね。
ROCK&SNOW 080「アレックス・オノルドが日本にやって来た! 」「ワイド・クラックの世界」「追悼 ジム・ブリッドウェル」「ボルダリング ワールドカップ開幕」 (別冊山と溪谷)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 山と渓谷社
- 発売日: 2018/06/06
- メディア: ムック
花園ラグビー場でW杯ラグビー体験「おもてなし」最高でした [日常]
W杯は日本が3連勝で盛り上がっていますね。アイルランド戦をTVで見ましたが、日本のチームはスピードがあって、多彩な攻撃があって面白いゲームをするなあと思いました。
さて関西では東大阪の花園ラグビー場と神戸の御崎公園球技場で行われていて、「やっぱり一度は体験しておこう」と先月28日にラグビーの聖地「花園」へ見に行きました。対戦するのはアルゼンチンとトンガです。
近鉄の東花園は駅前が綺麗なロータリーに改修されました。アルゼンチンのユニフォームを着たファンがたくさんいます。東花園がこんなに国際色豊かなのは感慨深いです。
駅からは住宅街の中を進み、途中天理スタミナラーメンで腹ごしらえして、いよいよスタジアムへ。
スタジアムを改修してよかったですね。なんとなく灰色のイメージのあった花園がきれいに生まれ変わっていました。
試合は終始アルゼンチンが圧倒していました。しかし時折「トンガ、トンガ」と声援が送られる場面もあり、日本人の「判官びいき」気質がよく現れているなあと思いました。トンガがトライした時は大喝采です。
試合結果はアルゼンチン28-12トンガでした。
会場はボランティアの人が大勢いて、いろんな面でホスピタリティを感じました。トイレの行列を少しでもスムースに動かしたり、チケット確認の時は両手のビールを持ってくれたり、ちょっとしたことですがとても感じが良かったです。私みたいな普段あんまりラグビーを見たことのない人まで幸せな気分になりました。
帰りは鶴橋の立ち飲み屋に行きました。この庶民感覚が花園のいいところですよね(^ ^)
さて関西では東大阪の花園ラグビー場と神戸の御崎公園球技場で行われていて、「やっぱり一度は体験しておこう」と先月28日にラグビーの聖地「花園」へ見に行きました。対戦するのはアルゼンチンとトンガです。
近鉄の東花園は駅前が綺麗なロータリーに改修されました。アルゼンチンのユニフォームを着たファンがたくさんいます。東花園がこんなに国際色豊かなのは感慨深いです。
駅からは住宅街の中を進み、途中天理スタミナラーメンで腹ごしらえして、いよいよスタジアムへ。
スタジアムを改修してよかったですね。なんとなく灰色のイメージのあった花園がきれいに生まれ変わっていました。
試合は終始アルゼンチンが圧倒していました。しかし時折「トンガ、トンガ」と声援が送られる場面もあり、日本人の「判官びいき」気質がよく現れているなあと思いました。トンガがトライした時は大喝采です。
試合結果はアルゼンチン28-12トンガでした。
会場はボランティアの人が大勢いて、いろんな面でホスピタリティを感じました。トイレの行列を少しでもスムースに動かしたり、チケット確認の時は両手のビールを持ってくれたり、ちょっとしたことですがとても感じが良かったです。私みたいな普段あんまりラグビーを見たことのない人まで幸せな気分になりました。
帰りは鶴橋の立ち飲み屋に行きました。この庶民感覚が花園のいいところですよね(^ ^)