白神・追良瀬川その4 熊除けの鈴と五能線あっぱれ [白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010夏]
最終日。同泊の女性3人組は十二湖経由で下山するということで、4時には出発した。ホント感心します、あの元気さは。私たちもラーメン食べて紅茶飲んでと、ゆっくり準備を進め午前8時に出発します。きょうも良い天気です。
クマザサと森林限界の境目のあたりで今年7月にクマが人に危害を与えたとのこと。これまで以上に熊鈴を「チリン、チリン」と鳴らします。ツキノワグマでしょうが、発生ポイントだけに怖かった。
マテ山まで森林は延々とブナの森が続く。おそろしい位に原生林が続いているのです。
やがて、登山口に到着しました。そこから45分ほどで白神岳登山口に。
駅前には何もなく、少し歩くといわゆる「よろず屋」があって、そこでビールで乾杯!
海抜0メートルの日本海まで降りてきたと思うと、はるばる感もひとしおです。
五能線は電車の本数が少ないので2時間ほど時間をつぶして、ようやく電車がきました。2両編成の電車に乗り込むと、この旅も終りです。
追良瀬川は、沢としての派手さはありません。滝もないし、源頭のお花畑もない、あるのはひたすらブナの森だけです。しかし正直「世界遺産」というタイトルがなければ、私たちもわざわざ大阪から青森まで来なかったと思います。ブナの森がきれいなのはわかりましたが、魅せられるほどの感性を持ち合わせていないのが凡人の悲しさですね。まあでもこういう感想を言えるのは、行ったからこそなんでしょうね(^-^)。
◆白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010/8/28~30
1日目 渡良瀬大橋(8:50/9:20)堰堤(9:30/11:50)一の沢(11:50/14:35)五郎三郎の沢出合TS
追良瀬川その1 ひざ下くらいで余裕でした
2日目 TS(5:50/8:00)ウズラ石沢(8:15/10:05)ネコの額(10:30/14:25)白神岳
白神・追良瀬川その2 ブナの森に囲まれて
白神・追良瀬川その3 ブナの森とヤブ漕ぎと日本海
3日目 白神岳避難小屋(8:00/11:20)白神岳登山口(11:30/12:15)白神岳登山口駅
白神・追良瀬川その3 ブナの森とヤブ漕ぎと日本海 [白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010夏]
とにかくブナがきれいでした。「森が輝いている」と言ったら、わかっていただけるでしょうか?
ネコの額の河原は1日ゆっくりしていたいところです。ですが、いよいよ今回の沢登りの核心部とも言われる詰めです。2万5千分の1の地形図をみていると、かなりややこしい、小さな沢筋をたどらなければなりません。緊張しながら沢を詰めていくと、ピンクのテープ。
「あれっ?まさか」と思っていると、次の2股でもピンクのテープ。これが920メートルの2股まで繰り返されました。そこから先はピンクのテープが急になくなったので、不安になりながらも、切り開きの跡があったり、人が通った跡があるので、ひぃ~ひぃ~言いながら(20~30分に1回休んだ)進むと、やがて笹のトンネルとなり、ひょっこり登山道に出ました。
山頂へはほんの数十歩です。トンボがいっぱい飛んでいて、秋を思わせました。
避難小屋は関東から来た女性3人組と一緒でした。ビールを飲んでいらしゃるのが、とってもうらやましかった!
2日目も天気がもってくれました。やがて夕陽が日本海に沈んでいきます。
夜は小屋の外で、星を見ながら焼酎の水割りを飲んで、「次はどこ行こうか」と話しあいました。ちょっと飲みすぎたかも。黒い山々のシルエットの合間に、街の灯りが見えました。19時半に就寝。
◆白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010/8/28~30
1日目 渡良瀬大橋(8:50/9:20)堰堤(9:30/11:50)一の沢(11:50/14:35)五郎三郎の沢出合TS
追良瀬川その1 ひざ下くらいで余裕でした
2日目 TS(5:50/8:00)ウズラ石沢(8:15/10:05)ネコの額(10:30/14:25)白神岳
白神・追良瀬川その2 ブナの森に囲まれて
白神・追良瀬川その3 ブナの森とヤブ漕ぎと日本海
3日目 白神岳避難小屋(8:00/11:20)白神岳登山口(11:30/12:15)白神岳登山口駅
白神・追良瀬川その4 熊除けの鈴と五能線あっぱれ
白神・追良瀬川その2 ブナの森に囲まれて~ [白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010夏]
五郎三郎の出合のTSからすぐに三の沢。そしてすぐにゴルジュとなりました。実は昨日、沢を巡回していたレンジャー隊に三の沢右岸の巻き道で、スズメバチによる被害が出ていると言われていたのです。きのうも2人刺されたとのこと。
私は黒っぽいシャツを着ていたのですが、ハチが襲わない色?とされている黄色い雨具を着こみ、右岸の巻き道に入りました。この巻き道もコスト・パフォーマンスの高い巻き道でした。一度水線に降りてもう一度巻きました。スズメバチは全く出会いませんでした^_^。
大きな岩を乗っ越すのに、一度ロープを使いますが、いずれもそれほど難しくはありません。そうこうするうちに人面岩を右岸に見つけます。モアイの像に見えないこともないかな?この先まだまだ大きなイワナが透明な水の中をスイーッと横切ります。
右岸から沢が出合います。それからまもなくしてウズラ石沢の出合に着きました。出合いは大きなプールになっています。やっとここまで来た。
きのうの五郎三郎の沢にもいたのですが、ここでも「カモ」がいました。実はこのカモ珍しい鳥のようです。これだけ自然が残っている沢ですから居心地がいいのでしょうね。
ここで小休止をしました。ここから見るウズラ石沢は割と小さな支流のようです。このウズラ石沢の源頭部の詰めが今回の遡行の成否を決めるポイントです。高度計を合わせます。
ここから小滝をいくつか乗り越え(一度ロープを出しました)、ようやく「ネコの額の河原」に着きました。ここは素晴らしいテン場です。
ブナの森に囲まれた、何日でも過ごしたくなるようなところでした。ブナの森は明るいですね。それと皺のない幹の白さがとっても威厳があるように気がします。なんだか森に包まれるような空間で、時間の過ぎ方がいつもと違うような気がしてきます。山の中でカーニバルでも繰り広げられそうな明るさ。貴重です!
このあたり、まだイワナの魚影も見えました(^-^)。
◆白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010/8/28~30
1日目 渡良瀬大橋(8:50/9:20)堰堤(9:30/11:50)一の沢(11:50/14:35)五郎三郎の沢出合TS
追良瀬川その1 ひざ下くらいで余裕でした
2日目 TS(5:50/8:00)ウズラ石沢(8:15/10:05)ネコの額(10:30/14:25)白神岳
白神・追良瀬川その2 ブナの森に囲まれて
白神・追良瀬川その3 ブナの森とヤブ漕ぎと日本海
3日目 白神岳避難小屋(8:00/11:20)白神岳登山口(11:30/12:15)白神岳登山口駅
白神・追良瀬川その4 熊除けの鈴と五能線あっぱれ
白神・追良瀬川その1 ひざ位の渡渉で余裕でした! [白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010夏]
ブナの原生林があるという白神山地で沢登りをしてみよう!そして白神岳に登ってしまおう!とはるばる青森まで行きました。
§ § §
ということで、寝台列車「日本海」に乗って東能代まで。ローカル線の五能線は一日5本ほどしかありません。待つ時間がもったいないので、そこから予約しておいたタクシーに乗って約2時間、追良瀬大橋まで到着しました。「みーん、みーん」とセミが鳴いています。
30分ほど歩いて渡良瀬堰堤に到着。沢の装備を整えて、いざ入渓です。
すね位の渡渉を繰り返します。チャラチャラと音をたてて流れる追良瀬川はやさしい流れ。でも水際を見ると増水時は1メートルくらい水量が上がるようです。今年はいろんなところで「沢登り」の事故がありましたから、緊張していたのですが、これなら大丈夫ですっ!
一の沢先でゴルジュが現れますが、私たちは泳ぎの嫌いなパーティーですので、しっかりした巻き道を左岸に見つけて簡単に巻いてしまいました(^^ゞ。巻き道には森林監督署?の小さい看板までありました。
やがて正面に五郎三郎の滝。
左岸にテン場を見つけました。ブナに囲まれた静かなところです。ゆっくりと時間が流れます。
白神は生き物の密度が濃いような気がします。イワナの魚影が濃いのに加え、ヘビやトカゲ、カエルなどがたくさんいます。ゴミもありません。「この山を登らせてもらっている」と謙虚な気持ちになります。
夏の間、登山者を悩ますアブが不思議といなくて「快適だった」と思っていたら、夜中にヤブ蚊がテントのベンチレーターから大量に入ってきて咬まれまくりました(+o+)。
◆白神・追良瀬川~ウズラ石沢 2010/8/28~30
1日目 渡良瀬大橋(8:50/9:20)堰堤(9:30/11:50)一の沢(11:50/14:35)五郎三郎の沢出合TS
追良瀬川その1 ひざ下くらいで余裕でした
2日目 TS(5:50/8:00)ウズラ石沢(8:15/10:05)ネコの額(10:30/14:25)白神岳
白神・追良瀬川その2 ブナの森に囲まれて
白神・追良瀬川その3 ブナの森とヤブ漕ぎと日本海
3日目 白神岳避難小屋(8:00/11:20)白神岳登山口(11:30/12:15)白神岳登山口駅
白神・追良瀬川その4 熊除けの鈴と五能線あっぱれ