岩手・葛根田川~大深沢その4 奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑! [岩手・葛根田川~大深沢 2011夏]
昨夜は少し雨が降ったようだったが、ぐっすり寝ていたので全然気付かなかった(^^ゞ。しかし天気は明らかに下り坂なので、先を急ぐことにする。
北ノ又谷はナメと小滝が続きました。見事というしかありません。小滝は念のためロープを出したところもありますが、すべて快適に越えていくことができます。
その後突然傾斜が落ちて、緩やかな流れになりました。私たちのヤブ漕ぎコースは1360m付近から分かれる小さな流れを詰め、国境稜線上の登山道に出るコースです。
しかしどうにも確信がないまま、左手から入る小さな溝に突入します。溝は蛇行していて、早くも方向感覚がなくなります。そしてネマガリダケのヤブに入りました。目指す方向は東なのですが、いつのまにか南を向いていることが…どうしても高い方へ高い方へと導かれるようなのです。何度も方角を確認しては方向修正を行い、やや不安になりかけた頃、パートナーが「あっ!小屋だ」と声をあげます。なんと大深山荘が目の前にあったのです。奇跡のヤブ漕ぎです!
レーションを食べたりして一息入れていると、雨がぱらつきだしました。ヤブの中でなくてよかった~。大休止の後、松川温泉への下山にとりかかかります。
しばらく行くと突然目の前が広がりました。
なんと素敵な景色なんでしょう。なんとなくうきうきとしてきました。中年男性であることを忘れてしまいました(^^ゞ。
ここから松川温泉までは下草が生い茂っていて、ぬかるんでいるため、結構神経をつかいました。やがて地熱発電所が出てくると車道に。草っぱらで荷物の整理をして、ビールを飲んで迎えのタクシーを待ちました。
今年「わざわざ東北で山登りをするのもどうかな」と思いましたが、全行程で影響を感じませんでした。葛根田川は噂通りの素晴らしい癒し沢です。そして予想以上に感動したのが大深沢でした。随所にナメや滝場があって見せ場を作り、それも自分たちの力で乗り越えていくことができました。豊かな森に育まれたイワナが、こんなに身近に感じたことはありませんでした。
東北の山は優しいですね。人手があまり入っていなくて、自然がそのまま残っているような。とても素晴らしい山旅になりました。すべての人と自然に感謝の気持ちでいっぱいです。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
北ノ又谷はナメと小滝が続きました。見事というしかありません。小滝は念のためロープを出したところもありますが、すべて快適に越えていくことができます。
その後突然傾斜が落ちて、緩やかな流れになりました。私たちのヤブ漕ぎコースは1360m付近から分かれる小さな流れを詰め、国境稜線上の登山道に出るコースです。
しかしどうにも確信がないまま、左手から入る小さな溝に突入します。溝は蛇行していて、早くも方向感覚がなくなります。そしてネマガリダケのヤブに入りました。目指す方向は東なのですが、いつのまにか南を向いていることが…どうしても高い方へ高い方へと導かれるようなのです。何度も方角を確認しては方向修正を行い、やや不安になりかけた頃、パートナーが「あっ!小屋だ」と声をあげます。なんと大深山荘が目の前にあったのです。奇跡のヤブ漕ぎです!
レーションを食べたりして一息入れていると、雨がぱらつきだしました。ヤブの中でなくてよかった~。大休止の後、松川温泉への下山にとりかかかります。
しばらく行くと突然目の前が広がりました。
なんと素敵な景色なんでしょう。なんとなくうきうきとしてきました。中年男性であることを忘れてしまいました(^^ゞ。
ここから松川温泉までは下草が生い茂っていて、ぬかるんでいるため、結構神経をつかいました。やがて地熱発電所が出てくると車道に。草っぱらで荷物の整理をして、ビールを飲んで迎えのタクシーを待ちました。
今年「わざわざ東北で山登りをするのもどうかな」と思いましたが、全行程で影響を感じませんでした。葛根田川は噂通りの素晴らしい癒し沢です。そして予想以上に感動したのが大深沢でした。随所にナメや滝場があって見せ場を作り、それも自分たちの力で乗り越えていくことができました。豊かな森に育まれたイワナが、こんなに身近に感じたことはありませんでした。
東北の山は優しいですね。人手があまり入っていなくて、自然がそのまま残っているような。とても素晴らしい山旅になりました。すべての人と自然に感謝の気持ちでいっぱいです。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
岩手・葛根田川~大深沢その3 「ナイアガラの滝」に感動 [岩手・葛根田川~大深沢 2011夏]
八瀬森山荘から関東沢支流に下ります。右に左に蛇行する流れをヤブを漕いでいると次第に水量を増してきました。すぐに1050mの二俣に着きます。この辺りはイワナがうじゃうじゃいます。足を下ろすたびにいくつもの黒い影がスイーッと動くのです!
一度5m程の滝の下りに右岸のヤブの中を懸垂下降したほかは、延々河原の中を下ります。やがて大深沢の本流に着きました。そこからはまた素晴らしい渓相です。
自然林に囲まれた穏やかな流れです。思ったよりバテずに順調に来ています。
やがて沢の突き当たりに幅広の滝が見えてきました。
いわゆる「ナイアガラの滝」です!幅は30m、高さは10mくらいでしょうか。こんな奥深い渓谷で印象的な滝に出会うとは…大きさも姿かたちも素晴らしい滝です。
水流の左手をロープを出して登りますが、落ち口は枯れかけた木を頼りに突破しました。ちょっと危なかったかな?さてそのあと、またナメが続くのです。北海道のクワウンナイ川を思い出しました。あの時も魚止めの滝を越えると滝の瀬十三丁のナメが始まったのです。
すぐに三俣ですが、適当な幕営地を見つけられず、時間もまだ早いのでもう少し先を急ぎます。ナメをどんどん越えていくのですが、幕営地はありません。15時半前にようやく先行者のテン場跡を見つけそこに泊まりました。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
一度5m程の滝の下りに右岸のヤブの中を懸垂下降したほかは、延々河原の中を下ります。やがて大深沢の本流に着きました。そこからはまた素晴らしい渓相です。
自然林に囲まれた穏やかな流れです。思ったよりバテずに順調に来ています。
やがて沢の突き当たりに幅広の滝が見えてきました。
いわゆる「ナイアガラの滝」です!幅は30m、高さは10mくらいでしょうか。こんな奥深い渓谷で印象的な滝に出会うとは…大きさも姿かたちも素晴らしい滝です。
水流の左手をロープを出して登りますが、落ち口は枯れかけた木を頼りに突破しました。ちょっと危なかったかな?さてそのあと、またナメが続くのです。北海道のクワウンナイ川を思い出しました。あの時も魚止めの滝を越えると滝の瀬十三丁のナメが始まったのです。
すぐに三俣ですが、適当な幕営地を見つけられず、時間もまだ早いのでもう少し先を急ぎます。ナメをどんどん越えていくのですが、幕営地はありません。15時半前にようやく先行者のテン場跡を見つけそこに泊まりました。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
岩手・葛根田川~大深沢その2 源頭には湿原が待っていた! [岩手・葛根田川~大深沢 2011夏]
昨夜は冷え込んでシュラフカバーの私は、夜中に起きてダウンジャケットと雨具を着こんでようやく眠ることができました。月も出ていていたので安心していましたが、ラジオを聞くと夜からは雨になるかもしれないとのこと。やや不安です。
さて、滝ノ又沢との出合から北ノ又沢に入ります。
すぐに、北ノ又沢支流と出合、最初の6m滝は右岸を行きます。小滝群をやりすごすと、一転して「小川」のような流れになりました。右に左に蛇行を繰り返すような流れです。その間も時折ナメが楽しませてくれます。
20m滝は左のルンゼ状のところから滝口に出ました。そしてさらに行くとスラブ状の8m滝がありました。
ここはロープをつけ、右上するクラックからヤブの中にルートをとりました。
気象が気になったので、9時の天気図をつけるとオホーツク高気圧がちょっと弱くなっているようです。しかし「大気が不安定」くらいで、大崩れはなさそうです。
そこからネマガリダケをわずかにかき分けて飛び出したのがこちらです。
いやあ~、沢登りの源頭が湿原というのは、本当に理想的です。うれし~(^-^)。
耳を澄ますと、カッコウの鳴き声が聞こえてきました。
ちょっと歩いたら、八瀬森山荘に着きました。美しい風景に泊まりたい誘惑に駆られますが、先の行程があるので休憩もほどほどに八瀬森から関東沢支流に下降していきました。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
さて、滝ノ又沢との出合から北ノ又沢に入ります。
すぐに、北ノ又沢支流と出合、最初の6m滝は右岸を行きます。小滝群をやりすごすと、一転して「小川」のような流れになりました。右に左に蛇行を繰り返すような流れです。その間も時折ナメが楽しませてくれます。
20m滝は左のルンゼ状のところから滝口に出ました。そしてさらに行くとスラブ状の8m滝がありました。
ここはロープをつけ、右上するクラックからヤブの中にルートをとりました。
気象が気になったので、9時の天気図をつけるとオホーツク高気圧がちょっと弱くなっているようです。しかし「大気が不安定」くらいで、大崩れはなさそうです。
そこからネマガリダケをわずかにかき分けて飛び出したのがこちらです。
いやあ~、沢登りの源頭が湿原というのは、本当に理想的です。うれし~(^-^)。
耳を澄ますと、カッコウの鳴き声が聞こえてきました。
ちょっと歩いたら、八瀬森山荘に着きました。美しい風景に泊まりたい誘惑に駆られますが、先の行程があるので休憩もほどほどに八瀬森から関東沢支流に下降していきました。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
岩手・葛根田川~大深沢その1 さすがの「癒し沢」でした [岩手・葛根田川~大深沢 2011夏]
パートナーといろいろ迷ったあげく「今年は東北」の沢に行くことにしました。「癒し沢」として知られる葛根田川と大深沢です。オホーツク高気圧が張り出すのを確認して、新幹線と夜行バスを乗り継いで盛岡に到着。タクシーに乗って葛根田地熱発電所に着きました(¥9.000)。
ここの滝ノ上温泉は山全体から湯気が出ていてとても印象的でした。林道終点から沢に入り、小さな堰堤を越すと河原が続きました。そのうち右岸に真っ白いスラブが見えました。一瞬雪でも残っているのかと見間違えるほどの白さです。
右岸に補助ロープがかかるゴルジュを越えました。ここのゴルジュもなかなかまとまっっていたので、ここが「函」かと思いました。釣り人が多いのでしょう、こうしたロープが割と奥深くまで見かけました。
魚影は濃かったです。一度水面を見ていましたら、コポッとイワナが口を開けて水面の何かをくわえると、反転して水中に戻って行きました。イワナと目があったような気がしました。
音がない、スローモーションのような残像です…
そして「函」の登場です。
どうです!この明るいゴルジュ!全く苦労することなく通過できました。大石沢の出合で会った登山パーティーによると、今は「非常に水量が少ない」とのこと。泳ぎを苦手とするコンビですので、大歓迎な情報でした(^^ゞ
ナメも続きます…というか森林の明るさ、美しさが見事です。
そのうちに葛根田川大滝が出てきました。これは右から巻き道を行きます。
これを過ぎるとすぐに滝ノ又沢との出合です。まだ日も高いのでさっそくイワナ釣りに出かけると1時間半ほどで3匹釣れました(^-^)
焚き火をおこして、ゆっくり日が落ちていくのを眺めます。お酒がおいしかった。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!
ここの滝ノ上温泉は山全体から湯気が出ていてとても印象的でした。林道終点から沢に入り、小さな堰堤を越すと河原が続きました。そのうち右岸に真っ白いスラブが見えました。一瞬雪でも残っているのかと見間違えるほどの白さです。
右岸に補助ロープがかかるゴルジュを越えました。ここのゴルジュもなかなかまとまっっていたので、ここが「函」かと思いました。釣り人が多いのでしょう、こうしたロープが割と奥深くまで見かけました。
魚影は濃かったです。一度水面を見ていましたら、コポッとイワナが口を開けて水面の何かをくわえると、反転して水中に戻って行きました。イワナと目があったような気がしました。
音がない、スローモーションのような残像です…
そして「函」の登場です。
どうです!この明るいゴルジュ!全く苦労することなく通過できました。大石沢の出合で会った登山パーティーによると、今は「非常に水量が少ない」とのこと。泳ぎを苦手とするコンビですので、大歓迎な情報でした(^^ゞ
ナメも続きます…というか森林の明るさ、美しさが見事です。
そのうちに葛根田川大滝が出てきました。これは右から巻き道を行きます。
これを過ぎるとすぐに滝ノ又沢との出合です。まだ日も高いのでさっそくイワナ釣りに出かけると1時間半ほどで3匹釣れました(^-^)
焚き火をおこして、ゆっくり日が落ちていくのを眺めます。お酒がおいしかった。
◆葛根田川~大深沢 (2011年7月22日~24日)
1.葛根田地熱発電所(8:50/10:05)大ベコ沢出合(10:15/13:45)滝ノ又出合T.S
さすがの「癒し沢」でした
2.T.S(6:45/7:40)北ノ又支流出合(7:50/9:50)八瀬森山荘(9:55/10:35)関東沢支流二俣(10:50/15:20)三俣より北ノ又沢を1時間ほど上がったところT.S
源頭には湿原が待っていた!
「ナイアガラの滝」に感動
3.T.S(6:40/8:25)支流ヤブ漕ぎ(8:30/9:40)大深山荘(10:00/12:20)松川温泉
奇跡のヤブ漕ぎ、そしてお花畑!