3時ごろに目が覚めると風がやんでいます。撮影を終えたカメラマン氏に聞くと24時頃から風がやんで星が出たとのことでした。撮影お疲れ様でした。

 午前4時過ぎに起きて食堂で朝食のお弁当を食べます。私一人のためにお茶の用意がしてありました。4時50分日の出。5時15分に八方池山荘を出ます。朝日を浴びた白馬三山がきれいです。(↓クリックすると大きくなります)



 小屋からも見えた第2ケルンに上がると、唐松岳が見えました。残雪期の頂上までのコースタイムを調べてみたのですが、岳人のバックナンバーは3時間、日本雪山登山ルート集では3時間40分です。



 雪は少なく上の樺まではアイゼンをつけることもなく、夏道を拾っていきます。



 下の樺でテント二張り。上の樺で一張り。昨晩は「雪のブロックがなかったら吹き飛ばされていた」とのこと。上の樺でアイゼンを装着しました。



 直上が正規のルートのようですが、左に巻くルートをとりました。正面奥の白い雪山に丸山ケルンが輝いていました。



 頂上から下りてきた女性の単独の人に話を聞きます。きのう午後に唐松岳山荘に来た人はずぶ濡れで、女性ひとりは低体温症なのか毛布でくるまれ、湯たんぽを入れたりして、小屋の中は野戦病院のようだったとのこと。あの悪天ではさもありなんと思いました。



 丸山ケルンを過ぎると、唐松岳や不帰岳が間近に迫ります。右のピークが唐松です。
 
 ところで水を飲もうとプラティパスを探したところザックにない!山荘で水をくんでそのままにして忘れたのだろう。相変わらずバカだなあ。なんとか魔法瓶に入れた350mlのお茶でしのがなくては。

 稜線に出た途端に目に飛び込んできたのが剱岳。思わずオーっと声が出ます。



 9時5分に頂上に着きました。五竜~立山・剱~毛勝~白馬鑓と大パノラマが広がっています!(↓クリックすると大きくなります)



 頂上では風も弱く写真をとったりしてゆっくりしました。八方池山荘から頂上まで3時間50分です。正直荷物が軽いからまだ来れたけど、これより早くは無理だなあ。



 九時半に出発。唐松岳山荘を改めてみると大きい小屋ですね。今回は寄りませんでしたが、ここに泊まって剱岳をずっと見ているのも良いなあと思います。写真を撮影する人は良いでしょうね。



 大勢の人が数珠繋ぎのように行列を作っています。さすが人気ルート!



 帰りは行きの半分の時間でスイスイ歩いていける。



 上の樺のところなんか、アイゼンを装着する場所になるのだろう。20〜30人いるのではないだろうか?11時半に八方池山荘に到着。忘れたプラティパスを小屋で回収してリフトとゴンドラを乗り継ぎ歩いて白馬駅に。下の写真は五竜岳。里は桜が咲いています。

 おみやげを買って1438のあずさ、しなの、新幹線と乗り継ぎ。家に帰ったのは20時20分頃でした。



 あまりの「お手軽」ルートにこれまで行っていなかった八方尾根。ロープを張るような危険な場所がなく、眺望もよい素晴らしいルートでした。今回は天気に恵まれ登ることができましたが、前日の悪天を思い起こすと、天気の急変には十分注意しないといけないと改めて思いました。各地で遭難相次いでましたものね。

◆2014年5月3日ー4日
0.駅~八方池山荘
1.八方池山荘(5:15/9:05)唐松岳(9:30/11:30)八方池山荘


新版・日本雪山登山ルート集

  • 作者: 中村 成勝
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2006/12/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)