4峰から見た3峰です。ちょうど2ピッチ目を登っている人たちが見えます。「ふむふむ。あそこがルートだな」と確認し、3・4のコルでいよいよロープを出しました。それでビレイ点を探しながらどんどん上がっていくと、いつの間にかもうルートの中にいることがわかりました!「やばい!」至急凹角内の2つの残置ハーケンをビレイ点にしてパートナーを確保します。ふぅ~(^^ゞそこからは上の岩溝までパートナーがリード。

 

岩溝から左の凹角に入り岩を乗り越えるとバンドがある。そこから奥の凹角を登り、岩角にテープを巻きつけビレイしました。北尾根のハーケンはたくさんあるもののどれも貧弱で、長いテープ類は非常に役立ちました。

このあたりは岩も硬くて快適です。セカンドの後ろに4峰など北尾根が見下ろせました。そこから1ピッチ50m。最後は15mほどの短いピッチを登るとひょっこり3峰の頂上に出ました。前穂高岳が見えます。2峰からはクライムダウンができるということでしたが、疲れていて、クライムダウンを考えるのが嫌だったので、懸垂下降しました。前穂の一般登山客がギャラリーとなって、私たちの様子を見守っています。ちょっといい気分でした。

 

そこから前穂まではすぐでした。ガッチリと握手し360度広がる景色を楽しみます。

登攀の疲れの中、カラビナやシュリンゲの後片付けしていると、なんとも心地よいけだるさに包まれます。わかるでしょう?(^-^)

槍も奥穂もばっちりです。とてもいいお天気です!

最近恒例となった板チョコを一気食いする儀式を終え、1時間の大休止のあと、岳沢に向かって下りはじめます。途中、転倒した男性が額を切り、私たちがもっていた消毒薬などで手当てするハプニングもありました。傷が浅く大事には至りませんでしたが、北岳で左手を縫うけがをして敗退したことを思い出しました。しかし岳沢の下りのしんどいこと…。岳沢ヒュッテ跡までは、延々岩伝いに下っているような道でした。

遊歩道に着いたときは本当にうれしかった。15時40分に河童橋だから、順調な方でしょうか?

今回、晴れたから良かったものの、雨が降ったりした際の体力と気力はもつだろうか?自分の力を過信せず、ひとつひとつの山行を仕上げていきたいなあと思うのです。

前穂北尾根 2009年9月5日~6日

◆1日目  上高地(7:10/10:00)横尾(10:30/13:20)涸沢ヒュッテ

   前穂北尾根0 「上高地は若い女性ハイカーが増えたなあ…」

◆2日目  涸沢(3:55/5:25)5・6のコル(5:40/9:50)前穂高岳(10:50/15:40)河童橋

前穂北尾根1 涸沢~5峰 「浮き石には気をつけよう…」

前穂北尾根2 4峰 「4峰はルート複雑、難しい…」

前穂北尾根3 「3峰は快適!大展望を楽しむ」

前穂高岳