東京最高峰の雲取山は雪のあるときに登ろうと考えていた。東京に降雪があった週末は高気圧に覆われそうなので、決行することにしました。西武秩父から三峯神社までバスに乗ります。参拝する方が多くて座れずに1時間強立つことに…三峯神社はオオカミ信仰があるので興味あるところですが、今日は先を急ぐことにします。

 三峯神社が1100mあるので標高はだいぶ稼いでくれています。冷温帯の落葉広葉樹林の森です。ブナやミズナラ。他に誰もいない静かなルートです。



 北斜面では雪がついていますが、南斜面では土が露出しています。芋の木ドッケと言われるところはややスリップに注意。そこを過ぎると鹿が倒木を食んでいました。



 尾根は針葉樹に変わりました。コメツガやシラビソでしょうか。



 チェーンスパイクをつけてしばらくすると雲取山荘に到着です。テント泊は一人1500円。トイレの利用と水をもらえるので助かりました。「こちらはほとんど雪が積もらなかった」とのこと。テントを設営して早速雲取山へ登ってみます。



 30分ほどで雲取山の頂上です。富士山や南アルプスが見えました。標高は2018メートル。立派なものです。
 この夜は風が強く吹きました。久しぶりにテントの撤収って嫌だなあと思いましたが、意を決して出発しました。



 風は強いものの、この日も良いお天気です。右手にずっと富士山を見ながら尾根を下って行きます。



 南アルプスも全山を見ることができるのです。右の甲斐駒ケ岳から左の光岳まで、クリックすると大きくなるので見てみてください。



 七ツ石山から鴨沢へ。



 関西人からすると雲取山というと京都北山を思い出しますが、東京(埼玉、山梨)のこの山はどちらかというと紀伊半島の熊野の「大雲取山」「小雲取山」との関連があると言われているそうです。また下山途中に山梨県丹波山村の案内板がありましたが、平将門の逃走ルートとの伝説があるそうです。
 日本百名山の選定にあたり深田久弥さんが「あえて名誉という。煤煙とコンクリートの壁とネオンサインのみがいたずらにふえて行く東京都に、原生林に覆われた雲取山のあることは誇っていいだろう」と記したのは、確かになあと思う。そして秩父や多摩の自然の残り方が羨ましくもある。関西に比べて人の手が入っていないと感じることが多い。

■秩父多摩・雲取山 2022/1/8-9
1.三峯神社(10:00/14:30)雲取山荘
2.雲取山荘T.S(6:30/6:50)雲取山(7:00/11:30)鴨沢バス停