登山靴を修理に出している関係で、残雪やぬかるみのあるような山に行くのは不安です。そこでこの機会にお花で有名な(聞いたことがある程度だが)佐渡の山・金北山(きんぽくさん)の縦走コースに行くことにしました。ついでに観光も。

 前日に新潟港から佐渡にジェットフォイルという高速船に乗って渡り、大野亀や佐渡金山などを見て回り民宿に泊まりました。(これはまた別の機会に…)
 翌日両津港から季節限定で出ている「ドンデンライナー」に乗ります。お客さんでいっぱいです。バスで標高を稼ぐのでドンデン山荘に到着すると、両津湾を一望することができます。



 このまま金北縦走路を目指すこともできるのですが、せっかくなので尻立山、ドンデン池経由で向かうことにします。さてその道中で早速いろんな花が迎えてくれました。今回の山行は「花」がメインなのでできるだけご紹介します。

タチツボスミレ


エチゴキジムシロ


ユキザサ


タニウツギ


レンゲツツジ


スミレ


 夢中で写真を撮っていると尻立山に到着しました。そこから北方向を望むとドンデン池が見えました。



 佐渡の東西を分ける稜線上にいるので、右と左に海を見ることができます。あ〜、どうして僕はこんなところに今いるのだろう。



オオイワカガミがいたるところで咲いています。


ドンデン池に近づくと、カエルがケコケコ鳴いていました。


フキの綿毛。花には遅かったですね。


 やがて金北縦走路入口を経てマトネへ向かいます。この辺りの花の密集度はすごいと思いました。足元にはいつも花が咲いている感じで「湧き立つ」ようです。

スダヤクシュ


コンロンソウ


 (他の山と何が違うのかな?)と考えていると、下草がすごく生えているのですね。樹間からの光が射しているからかしら?とも思いましたが、そうでもありません。

オドリコソウ


エンレイソウ


 帰ってから調べて見ますと、佐渡には食害を及ぼす大型動物(クマ、シカ、サル)がいないのだそうです。さらに寒暖の植物の境界線とされる北緯38度線が島の中央を通っているため植物が豊富なのだとか。まさに奇跡の島なのですね。



 マトネを過ぎると下草に見られる植物はぐんと減って、稜線上はザレたアルプスっぽい雰囲気となります。この変化も面白いですね。

タムシバ


カタクリの群生地が金北山への登りに差し掛かるところにありました。


本当にスミレが道中ずっと咲いているのです♪


シラネアオイ。もはや見ても喜ばなくなくなった。(ごめんなさい)


 鏡池です。写真の手前に白いボール状のものがありますが。これは両生類の卵です。水際の草に泡もありました。カエルでしょうか?


 やがて金北山の頂上に。左に両津湾、右に真野湾が見下ろせます。間は田に水が張られています。どこかでトキが飛んでいることでしょう。


 ここから防衛省管理道路に入ります。ここでは日陰でフキノトウが咲いていました。


 防衛省の道路は開放(佐渡トレッキング協議会へ登山届が必要)してくれているだけ感謝ですが、前半の花の興奮がすっかり冷めてしまいました。
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 白雲台でこれもあらかじめ予約していた金北山ライナー(16時半)に乗って両津港へ。観光協会でYAMAPの企画「手ぬぐいチャレンジ」の手ぬぐいをもらい、アンケートに答えてサコッシュももらいました。ご褒美みたいで嬉しいもんですね。
 17時55分のジェットフォイルに乗って帰路に着きました。佐渡の花はよかったです。途中でも触れましたが、「湧き立つ」感じは他の山では味わえません。5月初旬が一番の季節だそうです。そのころはどんな咲き方をしているのでしょうか。
 1週間前まで全く考えても見なかった佐渡への山旅は、とても思い出深いものとなりました。

■佐渡・金北山縦走 2022/5/29
ドンデン山荘(9:40/9:55)尻立山(9:55/11:10)マトネ(11:20/13:55)金北山(14:20/15:30)白雲台