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「春を背負って」豊川悦司さんの関西弁で思い出したある映画 [山の本、TVなどメディア関係]

 「剱岳 点の記」で中高年齢層の山愛好家を映画館に足を運ばせた木村大作監督の作品です。原作は「還るべき場所」など若手山岳作家として注目される笹本稜平さん。

 父親の死をきっかけに、金融トレーダーの職を投げ捨て山小屋を経営することを決心した主人公(松山ケンイチ)が、周りの人の支えもあって自分自身を見つめ直し成長していきます。そして山小屋で生活しているうちに、生前の父親の行動や言葉の意味を理解していく主人公…

 映像はさすがにきれいですね。空撮を使わずに「足で稼いで得た」映像は力強さ、凄みを感じさせます。それに遭難者への山小屋の役割、命がけで遭難者に対応する山岳警備隊へのリスペクトが随所に見られます。

 木村監督がプロモーションのためテレビに出ていて、監督の人柄も知りますと、多少「古臭いな」と思うシーンでも、「監督のこだわりはここなんだな。これでいいんだろうな」と自分を納得させてしまいます。「視点」がぶれないというのは素晴らしいものだなあと思います。

 演技でいい味を出しているのは豊川悦司さんです。エベレストへの登山経験もある懐の深い元クライマーを演じているのですが、この人が「関西弁」をしゃべる時の演技で思い出したのが、岩井俊二監督の「Love Letter」です。山岳映画ではないですが、この映画は山を登る人にぜひみていただきたい映画です。数ある山岳映画より納得度では一番かもしれません。

 ちょっと脱線しましたが「春を背負って」はなかなか良い映画でした。「人はみな、何かを背負って生きていくしかない」などストーリーの随所にちりばめられたある名セリフ。安易なマーケティングが吹っ飛ぶ、「信念」を持って作られた映画です。

メイキングの映像です↓





 
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