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北ア・金木戸川打込谷2016 3日目・ガスでルート見失うも稜線へ [北ア・金木戸川打込谷 2016年8月]

 下の写真は前日に二俣付近で撮影したものです。最初は真ん中に見えているのが奥の二俣だと思ったのですが、よくよく地図と照らし合わすともう一つ右上の二俣かと思います。
 後述で明らかになりますが、詰めのルートをこの辺でもう少し確認しておけばなあと思いました。写真を撮った時はバテバテで、笠ヶ岳の頂上を確認することさえしませんでした(≧∇≦)

奥の二俣が見える

 さてテン場からは小滝を直登したり、巻いたりしながらですが、特に難しいところもなくどんどん進みます。すると奥の二俣に到着。ここは右俣から登り左俣に入っていきます。

奥の二俣は水量の多い左俣へ

 さあ、そこからこれでもかとナメ滝が続きます。あいにくガスが出てきましたが、晴れていたら最高のところでしょう!

小滝は全て直登できる

奥の二俣から左俣はナメ床が続く。晴れたら最高だろう

 小滝も出てきますがどれも登れるものばかりです。あ〜楽しい。

どれも登れるものばかり

P8150154.jpg

 そのうち急に水が枯れます。そこにあるのは岩の穴からゴボゴボ湧き出ている冷たい水!こんな勢いで水が出てきているのは初めて見ます。

水が湧き出ている。ここで水を汲む

 さあここからガレ場に突入です。湧き水すぐ上の二俣にはわらじが脱ぎ捨ててあって、一度右へ行って涸れ滝に行き詰まり、今度は左へ行きます。ガスが濃くて先は見通せません。沢はさらに3筋のガレに枝分かれしていて、一番大きそうな真ん中の沢筋を行くとまたもや涸れ滝に阻まれます。う〜ん困った。偵察がてら涸れ滝を右から強引に巻き上がるときに、なんとなくの踏み跡あり。そして涸れ滝の上はガレ場が広がっていて先へ進めそうです。ルート自体に確信は持てていませんがとにかく上を目指します。

ガレ場はガスで視界がきかない

 一旦、休憩をとります。二人とも無言になりがちです。笠ヶ岳山荘は2,820m、現在地の高度計は2,600mほどなのであと200mはこのガレ場を登らなければならないのか…一度頭上からチリンチリンと熊よけの鈴がなったような気がしますが「そんなはずはない」と頭から打ち消します。
 気を取り直してガレ場を進み支尾根(と思われた)を目指して左上すると…道だ!

一般縦走路に出た!

 尾根に見えていたのは稜線だったのです。高度計は2,670mくらい。どうやらだいぶ左手にルートを取ったようです。この際何でもいいんです。笠ヶ岳の頂上もこの際カットで即合意。そうと決まれば下山です。
 やがて登山者の方と声を交わして下山時間に見当をつけ、携帯電話をつけてみると3本立っているので、タクシーの予約をしてしまいます。

雷鳥親子です

 午前9時半に歩き出してすぐに雨が降ってきました。沢の中やガレ場で降られることを考えると「間一髪セーフ」のところですが、雨は久しぶりに大変でした。雨具についてはゴア・テックスの雨具を買う必要性を感じました。
 それにしても一般登山道は家族連れから学校登山と様々な人がいますね。声をかけそびれてしまいましたが、Tシャツ、半パン、サンダルばきの外国人の方は大丈夫だったのでしょうか。

笠新道の入り口に14時15分

 予定通り15時半前には新穂高のロープウェイ乗り場に着きました。荷物を片付けてからタクシーに乗って金木戸川林道ゲートまで。平湯の森で汗を流し、高山の中華屋でご飯を食べて、高速に入ると日付が変わる前に帰宅することができました。

 打込谷は昔から気になっていた沢なので、今回行くことができてちょっとした達成感です。しかしお隣の小倉谷クラスだと無理だったかなあと思っています。
 打込谷はアプローチが長いなどが原因なんでしょうか、あまり人が入っていない印象です。巻き道もはっきりしないところが多かったですし。その分自分たちの力量によってルート取りはできるのでしょう。私たちのパーティーは基本的に泳がないので、攻撃的なルート取りはありませんが(^ ^)。
 毎年言っていますが、いつまでこんな沢登りや岩登りができるかなあ。そろそろかとも思うのですが、行けてしまうとまた行きたくなるし。自重しつつ、次の計画を立てたいと思います(^ ^)

■北アルプス・金木戸川打込谷 2016/8/13-15
1 金木戸川林道ゲート(5:55/11:20)壊れた吊り橋(12:00/12:45)打込谷出合(12:45/15:15)18m滝越えた右岸TS
2 TS(5:15/10:05)大釜15m滝(10:05/15:30)二俣(15:30/16:00)2100m付近TS
3 TS(4:55/5:15)奥の二俣(5:15/9:20)一般縦走路(9:30/15:20)新穂高


北アルプスの沢 (沢登り特選ガイド)

北アルプスの沢 (沢登り特選ガイド)

  • 作者: 豊野 則夫
  • 出版社/メーカー: 白山書房
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 単行本


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RW

素晴しい山行レポートが続いていますね。本ルートはガイドブックにもなかなか紹介されないお宝物コースですね。
by RW (2016-09-01 21:02) 

かばたん

打込谷は昔から行きたかったところでした。充実感もありますが、今はのんびり縦走でもしたいです(^-^)
by かばたん (2016-09-06 04:58) 

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