SSブログ

尾瀬ヶ原 すべての人に勧めることができます [東京での登山と日常]

 尾瀬・見晴キャンプ場の夜。昨夕早く寝たので目が覚めてしまった。古傷のような思い出ばかりが頭をよぎる…不徳の致すところです。
 うとうとしていたら4時になって、小鳥が鳴き出した。仕方ないので出前一丁のラーメンを食べてカフェオレを飲んで、テントを撤収し5時に出発。

朝靄のワインディングロード

 尾瀬ヶ原には朝靄がかかっているけれど、そのうちガスは晴れるだろう。
 木道がうねっているのを見て思わず「The Long and Widing Road[るんるん]」と口に出てしまう。気分がハイになっているな。

ミツガシワ
ミツガシワ

 今日もあちらこちらでカッコウが鳴いている。「カッコウ、カッコウ、静かに[るんるん]
 ガスが晴れて山々の稜線が見えてくると、尾瀬ヶ原が広がりを増してくる。「大きな、うただよ[るんるん]
 昔口ずさんだ歌が年甲斐もなく出てくる。今日はなんだか昔のことがリフレインする日だな(笑)

リュウキンカ
リュウキンカ

 尾瀬ヶ原には戦前巨大なダム計画がありました。水利権は東京電力が持っていたそうです。最終的にはダム計画は撤回され、尾瀬ヶ原の自然が守られるのですが、よく踏みとどまったものです。
 下の写真は東電小屋です。昭和2年関東水電が小屋を立て、東京電燈が権利を引き継いだそうです。今の建物は平成3年に建てられたものです。

東電小屋

 木道には「TEPCO」の刻印がありました。福島の原発事故が起きた2011年から2019年まで尾瀬ヶ原では放射線測定がされていたそうです。当時「原発事故で大きな負債を抱えた東電が尾瀬ヶ原の自然保護に悪い影響を与えるかもしれない」主旨の新聞記事を読んだ覚えがあります。東電の信頼回復は途上ですが、素直にここはアピールしてもいいところだと思います。

TEPCOの刻印

 さてヨッピ橋から竜宮に戻ってきますと、「竜宮現象」というプレートが木道にありました。水は流れ込むけれど流れ出るところはない…水は地中のトンネルを抜けて下流に湧き出しているのだそうです。勢いのあるときは渦が見えるとのこと。

竜宮現象 吸い込むところ

ヒメシャクナゲ
ヒメシャクナゲ

 予想どおりガスは晴れてきました。至仏山も肩口までは見えるものの頂上はなかなか見ることができません。それでも青空の中で映えますね。あの山を滑走したのはゴールデンウィークの頃だった。だいぶ前のことのように思える。

至仏山 青空が良い

 「ミズバショウの時期は終わりかけだった」と思っていたのですが、山ノ鼻の手前で今が盛りのミズバショウの群生地がありました。今回の山行で一番の群生地です。うれしー。

山ノ鼻と牛首の間にミズバショウの群生地があった!

ミズバショウ

 いっぱい写真を撮ってしまいました。山ノ鼻で少し休憩して、鳩待峠への最後の登りです。鳩待峠で花豆を練りこんだソフトクリームを食べて(500円)、10時25分のバスに乗って帰りました。

花豆ソフト

 鳩待峠から竜宮くらいまでなら、散策気分でこの雄大な風景を楽しむことができるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。
 尾瀬は本当にいいですね。すべての人に勧めることができます。

■尾瀬ヶ原 2020/6/19
見晴キャンプ場(5:00/8:40)鳩待峠


山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

山と溪谷 2021年 増刊6月号 深田久弥と『日本百名山』

  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2021/04/22
  • メディア: Kindle版



nice!(5)  コメント(0) 

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント