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奥秩父・「笛吹川を遡る」も、途中で引き返し [東京での登山と日常]

 当初は東北の沢を考えていたのですが、梅雨前線が居座っていて、少しのことで前線が上へ下へ動く様子を見ているので、東北は今回は流して関東の沢へ行くことにしました。
 笛吹川は田部重治が「笛吹川を遡る」を書いて有名になった沢で、沢登り発祥の地と言われているところ。ここから甲武信岳に登れば「いいルートだなあ」と思っての挑戦でした。

二俣の吊り橋

 1泊2日の予定で、天気も晴れマークがついている、はずだったのですが、入山直前に台風が発生したことを知る。どうも不安定なお天気です。
 二股の吊橋を渡って、東沢方面へ。河原に降り立ちます。青い空をバックに鶏冠尾根がギザギザしています。パートナーは大学時代の友人です。久しぶりの沢なので2人とも手応えを確かめるかのようにどんどん沢身を進んで行きます。これが失敗だった…

沢身を積極的に行ってしまう

 泳ぎやヘツリ、ショルダーなどを使って「わりと手強いね」などと行っているうちにどんどん時間が過ぎて行く。いつの間にか「ホラの貝」と呼ばれるゴルジュ愛好家が好むポイントに着いた。ここだけを目的にくるライフジャケット装備のパーティーが3組もいた。彼らにつられてしまったのもあるが、明らかにやりすぎだ。

ホラの貝

 軌道修正して、ホラの貝からは山道に入った。元々はちゃんとした道が数十年前まであったらしいので、しっかりした道のはずなのだが、巻道が上がり過ぎているのを嫌って踏み跡に導かれ、途中で懸垂下降を強いられてしまう。なんと山の神と言う祠のあるところに着いたのは12時50分。コースタイム1時間半のところに約4時間もかかってしまった。この分では広河原まで到達するのは無理だなあ。

鹿の骨だろうか?

 笛吹川はとても綺麗な水ですが、不思議と魚影は見かけませんでした。人が入り過ぎているのだろうか?

東のナメ沢

 そこからは河原歩きが続きます。乙女の滝や東のナメ沢、西のナメ沢をみて釜の沢の出合に到達。

フリクションを効かせて

 しばらくして魚留の滝に到着。ここでパートナーの疲れもピークに来たようで、右岸の出だしの一枚岩にロープを出して引き上げます。

魚留の滝

 巻道を辿り、曲り滝を固定ロープに頼りながら乗り越えると、現れたのが千畳のナメです。

千畳のナメが始まった

 「最高だぜ〜」いつか見たテレビの主人公のセリフが口をついて出てしまいました。古い…

フリクションも効いて最高だ

千畳のナメ

 さあもう16時を回りました。そろそろテン場を探さなければなりません。左岸の台地に平場を見つけてそこにツエルトを張って焚き火です。焚き火をしていたらだんだん元気が出てくるので不思議なもんです。久しぶりの再会山行なので、この間のことなど、昔のことなどを徒然と話しました。「そうだったのか〜」と言う打ち明け話もあって忘れがたい夜となりました。
 20時ごろから雨が降り出しました。朝まで降り続きます。通り雨なら気にしないのですが、そうでもないようなので、翌日はさっさと元来た道を引き返すことにしました。課題が残った感じですが、甲武信岳はまた別の機会を見つけて登ろう。
 塩山温泉の宏池荘で日帰り温泉500円に入り、駅前の夢乃屋で「ほうとう」を食べました。お互いこれまでと違って、ちょっと時間ができたようで、またの山行を約束して別れます。
 僕は特急「かいじ」に乗って新宿への帰路につきました。

■笛吹川東沢釜の沢 2022/8/11-12
1.西沢渓谷駐車場(9:00/11:10)ホラの貝(11:30/12:50)山の神(13:00/15:20)魚留の滝(15:30/16:15)テン場
2.テン場(6:30/11:30)西沢渓谷駐車場
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