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K2登頂からシリア内戦の撮影へ 女性写真家の小松由佳さん [山の本、TVなどメディア関係]

 日本テレビ系列の「NNNドキュメント」の9月24日放送分は小松由佳さんという女性フォトグラファーに密着していました(「サーメル 子連れ写真家とシリア難民」)。

 小松さんはシリア人の夫の間にもうけた「サーメル」という乳飲み子の男の子を抱っこしながら、シリア難民を取材するため、ヨルダンを訪れます。「サーメル」とは暗闇の中の光という意味があるそうです。

 なかなか心を開かないシリア難民たち。小松さんは無理にシャッターを押そうとはしません。何度も足を運んで、相手が心を開くのを待ってようやくカメラにおさめるのです。サーメル君の存在が大きいようです。サーメル君が取材相手との距離感を縮めてくれるのです。

 さて小松由佳さんですが、なんと世界第2の高峰「K2」のサミッターだったということでした。そういえばということで過去の記録を調べてみますとROCK & SNOW 033号(2006)のクロニクルに当時の記録がありました。

 小松さんはOGとして2006年の東海大学K2登山隊に参加。隊は南南東リブから南東稜に合流し、7,900mにC3建設。8/1午前2時半に小松さん(23)と青木達也さん(21)がアタックし16時50分に登頂します。帰途酸素が切れたため8,200mでビバーク(!)したものの3日にはBCに戻ることができたそうです。当時の記録としてK2の女性登頂は8人目。日本女性としては初めて。南南東リブから女性が登頂したのも初。青木さんは最年少登頂記録を更新しました。

 すごいですね、K2に登るなんて。しかも8,200mでビバークするなんて。
 しかし小松さんは登山家としてではなく写真家としての道を選びました。番組の中で小松さんは「登ることよりそこに住む人々に魅せられていった」とのことでした。

 頭に大きな傷を負いながらも、故郷のことを思うシリア男性が番組でとりあげられていました。傷にクローズアップせず帽子をかぶった男性のフルショットを撮影する小松さん。

 どうか無事に取材活動を続けられますように。小松さんの挑戦が続けられますように。小松さんとサーメル君母子が元気でいてくれますように。

 そしてシリアの人々にいつか平和が訪れますように…




K2 苦難の道程(みちのり)―東海大学 K2登山隊登頂成功までの軌跡

K2 苦難の道程(みちのり)―東海大学 K2登山隊登頂成功までの軌跡

  • 作者: 出利葉 義次
  • 出版社/メーカー: 東海大学出版会
  • 発売日: 2008/07/01
  • メディア: 単行本



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コメント 3

RW

写真家が8,200mでビバークしてK2に登るなんて凄いですね。神に守られて写真を撮影していることを感じているのかも知れません。
by RW (2017-11-06 07:21) 

かばたん

登山家がK2登頂後に写真家になったのです。うまく伝わらなくてすみません。
by かばたん (2017-11-07 03:50) 

RW

ビートルズマジカルミステリーツアー50周年記事を公開いたしました。
by RW (2017-11-09 20:30) 

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