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北八ヶ岳・渋の湯から白駒池泊、縞枯山をへてロープウェイまで [東京での登山と日常]

 最強寒波がやってくるとのことなので、あんまり風当たりが強くないところと選んだのが、北八ヶ岳。あまり小屋を利用したことがないので、今回もテント泊としました。

 新宿発七時のあずさに乗って茅野まで。9時7分着。東京はやっぱり便利だなあ。バスに乗って渋の湯まで。昨夜の降雪のためか、渋の湯の手前1キロで降ろされる。林道を歩いて渋の湯からは山道に入る。黒百合への分岐を分けて高見石へのルートをとると、こちらはトレースがなくラッセルとなった。

高見石へのルートはラッセルとなった

 同じくルートを共にしたみなさんはワカンやスノーシューを持っているものの、ルートファインディングには自信が持てないようです。若い女性に「おじさんの方がいいと思います…」と言われると、仕方ない、おじさんがやりましょう、となっちゃった。

賽の河原は猛風

 賽の河原はこのルート唯一の悪場。風が猛烈に吹いて軽い雪を舞い上げます。さらに石の間が穴ぼこになっていて、この穴がまだ雪に埋れていないのでルートを外すとはまってしまって抜け出せなくなるのです。ヒドンクレパスのようなものです。ここでもおじさんは常に先頭集団でルートを指示します。あとで青苔荘の人に聞くと、賽の河原で撤退するパーティーも多いとのことでした。

 賽の河原をなんとかやり過ごすと、樹林帯の中に入リます。先ほどまでの猛風が嘘のように静かになりました。あ〜。気落ちを持ち直すことができました。高見石小屋を通り過ぎて白駒池まで降ります。

白駒池

 全面氷結しているのでしょうね。アイススケートできるのかな?子供の頃そんな夢を見たものです。

青苔荘のキャンプ場

 青苔荘のキャンプ場は一人1,000円。テントを立てて梅酒を飲みながらピーナッツを一気ぐいしてしまい、その後カレーとクラムチャウダーの晩御飯。あっという間に終わってしまって17時にはシュラフに入りました。この日は7張りくらいテントがありました。

茶臼山手前

 翌日は6時半に出発。月明かりは出ていたのだけど薄曇りでそれほど天気は良くないようです。下界は快晴の予報だったけど、山の上はやはり違うようですね。五辻経由か稜線経由か考えていたのですが、トレースもあることなので茶臼山〜縞枯山を目指します。

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 というより、どんどん寒気が増して来ているようです。身体を動かしているのに、手袋の中の指がジンジンします。

縞枯山

 縞枯山も頂上はなんということもなく、楽しみにしていた展望もありません。寒気が増していることや、天気も良くないこと、風も結構あることから、オプションの計画として考えていた北横岳へのアタックを取りやめました。

北横岳へ行く人たち

 北横岳へは、多くの人が連なって登って行くのが見えて、余計に「や〜めた」と決断がつきました。あとで登った人に聞くと猛風でリュックが飛ばされそうになるくらいだった、とのこと。また別の機会もあるだろう。

北八ヶ岳ロープウェイ

 賽の河原以外はほぼ樹林の中だったので、なんとか寒波をやり過ごしたかな、と思っています。テントを担いでの冬山はやはり装備が多くて、なかなかこたえました。テント、ガスコンロにワカン、アイゼン、手袋や靴下の替え、冬用のシュラフ。一人用のテントが欲しいな、と思う今日このごろです。

■北八ヶ岳・渋の湯から白駒池泊、縞枯山をへてロープウェイまで(2021/12/25-26)

1.渋の湯(10:40/13:40)高見石小屋(13:40/14:35)青苔荘TS
2.TS(6:40/8:35)茶臼山(8:50/9:30)縞枯山(9:30/10:10)北八ヶ岳ロープウェイ駅

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大学山岳部のブログから2021無積雪期 [大学山岳部のブログから]

 大学山岳部を勝手に応援している「大学山岳部のブログから」です。コロナ禍での2回目の無積雪期の活動となりました。

■信州大学
 前回の積雪期の時も思ったのですが、コロナ禍であることを忘れるかのような山行報告の山です。個人山行レベルは数知れず、長期の縦走も新穂高から栂池を北上する隊、南下する隊と、人数も相当まとまっているようです。宝剣中央稜の「おけらクラック」の写真はやっぱり格好良かったです。プレ新人合宿の報告で次のような文がありました。

プレ合宿を行った最大の理由は、昨年度コロナウイルスの影響で、例年の新人合宿を今の2年生が経験していないところにあった。


 山岳部にとって1年間の活動の有無は、技術や経験の継承に大きな影響を与えます。考えさせられました。

■同志社大学
 山行の活発さという面で、立派なものだと思います。近郊の比良で縦走や沢登りの練習、金比羅や百丈岩でのクライミングと地道に活動を続けています。

■青山学院大学
 面白かったのが「部室の移転」です。2021年2月にプール下で50年以上あった部室が移転することになりました。当然のごとく歴代のギア(ガラクタ?)が掘り出されます。そこで話題となるのが「伝説の俺のヘルメット」。事故にはあうものの、致命傷は負わないという微妙な伝説があるそうなのです。このヘルメットは捨てるに忍びず、新部室に移設されたそうです笑。
 部室の移転に際して、記録類の保存方法に関して一文がありました。

クラウドはそのタイミングでの共有は便利で劣化も無く好都合なのだが、数年経った後にその当時いなかったメンバー(アカウント)への共有は想定されていないので、そこがネックになり、結果的には新しい世代の誰かが開き目にする機会をつくることができない。


 そうだなあと思います。代ごとにアカウントが変わっていくとか。ブログからFacebook、twitter、それにInstagramへとSNSの主役がどんどん変化していきますしね。

■東京大学
 ジロト沢右俣の布晒の滝の登攀が、プロテクションが取れずに非常に怖そうに思ったのですが、滝の全景の写真がありません。草付きの多いスラブという感じでしょうか。
 8月の劔合宿の下山日に、八ツ峰Ⅴ峰のクラックを登っていました。あれを登りたくなる気持ちはわかります。
 「稜線電話チャレンジ」の話は、私の時代にはありえない話です。面白かった。

 全体的に活動は限定的で、ブログ(ホームページやSNS)での報告が停止している大学も数多くありました。しかし東京都立大学は2021年11月からブログが再開されています。また日本大学は「2021年12月10日より活動を再開することになりました。日帰り山行からとなりますが、新型コロナウィルス感染対策に留意し徐々に活動を再開していく予定です。」との一文をトップページで記しました。

 緊急事態宣言が明けた11月から各大学の活動が活発になってくれたらと願います。活動の空白期間がある部分があると思います。無理のないように。
 日本大学のように日帰りからでいいから雪山の報告を期待したいと思います。


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伊豆・万二郎岳から天城峠まで縦走 [東京での登山と日常]

万二郎岳方面
(上は八丁池の見晴台から万三郎岳方面を望んだ写真です)

 日本海側では雪が本格的に降ってきました。安易に入山できないでしょうから、冬になって天気が安定してきた伊豆半島の天城山へ行くことにしました。伊東駅からバスに乗って天城高原へ。登山口バス停で下車して早速登り出しました。まずは万二郎岳。

万二郎岳からの眺め 海が輝いている

 馬酔木のトンネルを抜けたりして次に万三郎岳。おにぎりとソーセージを食べました。

万三郎岳

 天城山は全体的に丸太階段が崩れていて、踏み跡があちらこちらにあって、石がゴロゴロしていて、割と荒れた印象です。

ブナの森が続く

 戸塚峠を越えると道はほぼ水平となりました。とっても楽です。ブナの森が続きます。ところどころで大木もあって、ちょっと意外な気がしました。新緑や紅葉の頃はとても綺麗なんでしょう。

八丁池

 八丁池で休憩します。今日は風が強く、ネックウォーマーや手袋をつけたままです。カップラーメンを食べ、紅茶を飲んで温まろうとしますが、なかなか震えがとまりません。

八丁池と富士山

 今日も富士山が綺麗です。

旧天城トンネル

 最後は旧天城トンネルが突然出てきて、その瞬間、明治大正期にタイムスリップしたかのような感覚に陥りました。ここを着物姿の人や馬が往来した様子を想像します。天城峠まで歩いて良かった。報われました。天城峠のバス停はこれがまた寒かった。

 天城山が日本百名山に選ばれているのはどうしてだろう?海と富士山の展望が素晴らしいと書いてあるが、そうだろうか?当時の「伊豆」は今よりもっと憧れの観光地だったから、山旅としてみるとまあありかなとも思う。しかしなんとなく腑に落ちない。
 深田久弥さんは12月に大室山から天城峠まで歩いて、湯ヶ野に下っている。「あまりの寒さ」に温泉に駆け込んだ記述は、「そうそう」と納得できる話でした。

■伊豆・万二郎岳から天城峠まで(2021/12/4)
天城縦走登山口(8:55/10:45)万三郎岳(11:01/15:15)天城峠バス停

タグ:天城山
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