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丹沢主脈日帰り縦走 「日没までに」と想像以上に頑張りました [東京での登山と日常]

 丹沢では塔ノ岳へ登っただけで丹沢山と蛭ヶ岳は課題として残っていました。丹沢山は日本百名山で、蛭ヶ岳は丹沢最高峰。稜線上に幕営地がなく通常は小屋泊まりが普通なんでしょうけど、できたら日帰りできないかずっと考えていました。

 移動性高気圧が張り出すとの予報を聞き、バスの便が比較的早い焼山登山口方面から登ることにして日帰り山行を実行に移します。実際には少しでも距離を短くしたかったので、平丸というバス停から登りだしました。今回は長丁場の縦走なので、日没までには大倉のバス停に着かなくては。

丹沢主脈より富士山が見えた

 寂しい平丸バス停から主脈の稜線に上がると、焼山登山口からの登山者と出会う「早いなあ」。東野というバス停から登る人もいました。
 今回は行動食のみを用意しました。休みのたびに、クリームパン、ドリンク・ゼリー、バナナ、あんぱん、ソーセージを一つずつ食べる。「頑張ったらご褒美をあげる」式の栄養補給です。

蛭ヶ岳への急登

 蛭ヶ岳の北面は雪がついていて、下りでは軽アイゼンが欲しいところ。急な階段を登りきると蛭ヶ岳に着きました。富士山はもう雲の中に隠れてしまいました。

丹沢最高峰 蛭ヶ岳

 蛭ヶ岳山荘はカレーが有名らしいけれどスルー。とにかく急がなくては…。
 丹沢山への稜線が見える。明るくて良さそうな稜線です。

これから縦走する丹沢山への稜線

 一度下ってから次に岩場を上りきると、両側を見下ろしながら軽やかに歩いていける稜線歩きとなりました。快適〜。(下の写真は岩場から蛭ヶ岳を振り返ったところ)

見た目ほどアップダウンは激しくない

 何度か「まだかまだか」と思いながら、先を急いで足を運んでいると先行者に追いついて、やがて丹沢山に着きました。主脈の縦走をしているのは数人でしたが、丹沢山には割と多くの人が休憩していました。みんな丹沢山ピストンでまた大倉へ引き返すのだろうか?それともみやま山荘か蛭ヶ岳山荘で一泊するのだろうか?
 ここまで事前にインターネットで調べたのとほぼ同じくらいの時間です。ガイド本などのコースタイムは大幅に上回っている。

丹沢山の山頂

 (下の写真)右手の山頂に建物が見えている。塔ノ岳だ。遠くに見えるけれど、ここまできたら行くのみだ。ガンガン先を急ぐ。

塔ノ岳への稜線

 塔ノ岳に14時。これで日没までに大倉のバス停に着きそうだ。ちょっとホッとして魔法瓶のお茶を飲んだりして10分ほど休む。

塔ノ岳の山頂

 丹沢山系を登ると相模灘が近くに見えて「いいなあ」と思う。六甲を登った時の瀬戸内海、比良に登った時の琵琶湖、大山登った時の日本海みたいな感じ。晴れるとキラキラしているし、外洋に繋がっているのがなおのこと良い。そう言う意味では日出ヶ岳登った時の熊野灘も。なんのこっちゃ(笑)

相模湾が輝いている

 塔ノ岳から文字通り駆け下りるようにして大倉のバス停に到着した。若者グループなんかも追い越しして「どうしたんだ、オレ?」状態。
 16時過ぎに到着して、16時10分のバスで小田急の渋沢駅に到着。2時間もせずに自宅に帰ることができました。

 今回、時間との勝負でしたので、ヘッドランプの予備の電池も新たに買って用意していましたが、想像以上の頑張りで無事完登することができました。終盤には「まだまだ歩ける」と感じたほどです。
 こういうの「ゾーンに入った」と言うのかしら。

スマホの記録はこちら

■丹沢主脈縦走 2022/1/22
平丸バス停(7:35/11:35)蛭ヶ岳(11:45/13:00)丹沢山(13:10/14:00)塔ノ岳(14:10/16:05)大倉バス停


山と高原地図 丹沢 (山と高原地図 29)

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憧れの「氷上のワカサギ穴釣り」を体験 赤城山・大沼 [東京での登山と日常]

赤城山 大沼 ワカサギ釣り

 赤城山を登る際に「絶対やろう」と決めていたことがあります。ワカサギの穴釣りです!。滋賀県の余呉湖でもワカサギ釣りはありますが、氷上の穴釣りは聞いたことがありません。そもそもなかなか」凍結しません。

赤城山 大沼 ワカサギ釣り テント村だ

 赤城山の麓の大沼はまるでテント村のような賑やかさです。

子供の方が熱心です

 赤城山を登り終えてからレンタル釣り具を湖畔の「バンディ塩原」というところに借ります。時間は午後1時過ぎ。午後3時までに終えないといけないということで、店のお母さんは「テント(を借りるのは)はもったいない」とのニュアンス。ある意味良心的です。

 入漁料700円、道具一式(釣り竿、エサ(さし虫)、ハサミ、網、腰掛け椅子)1500円、合計2200円です。

赤城山 大沼 ワカサギ釣り 穴をほじくる

 時間もないので、ドリルで穴を開けるのは省略して、すでに先客が開けた穴に網をつっこみ氷をすくいます。穴をほじくる具合です。時間がたつとすぐに氷が張り出すのですね。

赤城山 大沼 ワカサギ釣り 釣り糸を垂れるが…

 そしてさし虫をハサミで切って小さい針につけ穴の中に投入。しかし糸の出し方などが意外と難しく、それも極寒の中でやっているので根気も続きません…「ダメだ」
 こうなったら氷上の風景を観察してみよう。

みんな繭の中の虫みたい

 テントはなんだか繭の中の幼虫のようです。カタツムリテントというそうです。前日は160匹釣った人も今日は7匹だけだったとのこと。こうした人たちは魚群探知機を駆使して、タナを計っているとのこと。本気度が違います。

氷上で寝転ぶ少年

 氷上で寝転ぶ少年。気持ちわかるわ〜

赤城山 大沼 ワカサギ釣り 氷上を歩く人

 氷上を歩く人たち。

穴釣りには時間制限がある

 穴釣りは15時までに終了しなければなりません。私はというと30分もつかどうかというところでした(笑)。それでも本当に体験できてよかった。
 次にもしやるんだったらワカサギ釣りの道具や魚の習性も勉強して、テントも立てて取り組むべしだと思いました。
 お店に戻って群馬の煮込み麺「お切込みうどん」(900円)を食べて、15時15分のバスで帰りました。

バンディ塩原で「お切込みうどん」900円

 このブログの表題「雑多なこけ」はイギリスの児童文学作家アーサー・ランサムの本から引用しています。少年少女の冒険小説で全12冊あり、子供の頃夢中で読み続けました。この中に「長い冬休み」というタイトルの本があって、凍結した湖を舞台にしているのです。確か登場人物の一人がおたふく風邪になって、学校に戻れなくなって、極北を目指して…その後どうなったんだっけ?
 あの本もう一度読みたくなってきました。


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赤城山 大沼を渡る風が冷たかった [東京での登山と日常]

 昨夜は早く寝たので、午前2時半ごろに目が覚めてしまった。こんなに早く目が覚めたのも「行け」と言われているような気がして(誰に?笑)、群馬の赤城山に行くことにしました。

 午前8時45分前橋発の直行バスに乗って10時前に「あかぎ広場前」バス停で降りると、風が強く、氷の粒が顔に当たって痛い。天気の回復は午後からになりそうなんだな、と思いながらチェーンスパイクを装着して出発。登山口までの舗装道路はアイスバーンだ。

 登山口から尾根の急登を登ると展望が開け、大沼を見下ろすことができました。完全に氷結しています。道は多くの登山者が踏み固めているし道標がしっかりしているので迷いようもない。みなさん12本爪のアイゼンをはいているが、私はチェーンスパイクのままキックステップを刻みます。

黒檜山登山口から登ると大沼を一望にできた

よく踏み固められた道

 急登を登り切って稜線を左に行くと山頂です。風が相変わらずきついなー。

黒檜山の山頂

エビの尻尾

 稜線をそのまま駒ケ岳へ。これまでと違って空が開けていて気持ちの良い雪の稜線です。

駒ケ岳への稜線

小沼が見えた

 小沼が見えました。遠くの山並みも見えます。眼下には上州の町並みを見下ろすことができます。深田久弥さんが言及していますが、JRの高崎線から見た赤城山は確かに裾野を広げて雄大です。火山ならではの山並みです。

 こんな山を毎日見て過ごしたなら、人生観が変わるかもしれませんね。

■赤城山 2022/1/15
あかぎ広場(10:20/11:40)黒檜山(12:00/12:35)駒ケ岳(12:40/13:10)


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秩父多摩・雲取山 東京最高峰は落葉広葉樹や針葉樹が広がっていた [東京での登山と日常]

 東京最高峰の雲取山は雪のあるときに登ろうと考えていた。東京に降雪があった週末は高気圧に覆われそうなので、決行することにしました。西武秩父から三峯神社までバスに乗ります。参拝する方が多くて座れずに1時間強立つことに…三峯神社はオオカミ信仰があるので興味あるところですが、今日は先を急ぐことにします。

 三峯神社が1100mあるので標高はだいぶ稼いでくれています。冷温帯の落葉広葉樹林の森です。ブナやミズナラ。他に誰もいない静かなルートです。

白岩小屋の手前 北斜面では雪がある

 北斜面では雪がついていますが、南斜面では土が露出しています。芋の木ドッケと言われるところはややスリップに注意。そこを過ぎると鹿が倒木を食んでいました。

鹿が倒木を食していた

 尾根は針葉樹に変わりました。コメツガやシラビソでしょうか。

綺麗な森が続く

 チェーンスパイクをつけてしばらくすると雲取山荘に到着です。テント泊は一人1500円。トイレの利用と水をもらえるので助かりました。「こちらはほとんど雪が積もらなかった」とのこと。テントを設営して早速雲取山へ登ってみます。

雲取山荘

 30分ほどで雲取山の頂上です。富士山や南アルプスが見えました。標高は2018メートル。立派なものです。
 この夜は風が強く吹きました。久しぶりにテントの撤収って嫌だなあと思いましたが、意を決して出発しました。

雲取山の山頂

 風は強いものの、この日も良いお天気です。右手にずっと富士山を見ながら尾根を下って行きます。

ずっと富士山を右手に見ながら尾根を下っていく

 南アルプスも全山を見ることができるのです。右の甲斐駒ケ岳から左の光岳まで、クリックすると大きくなるので見てみてください。

南アルプスの山々 七ツ石山あたりから

 七ツ石山から鴨沢へ。

雲取山方面を振り返る 七ツ石山から

 関西人からすると雲取山というと京都北山を思い出しますが、東京(埼玉、山梨)のこの山はどちらかというと紀伊半島の熊野の「大雲取山」「小雲取山」との関連があると言われているそうです。また下山途中に山梨県丹波山村の案内板がありましたが、平将門の逃走ルートとの伝説があるそうです。
 日本百名山の選定にあたり深田久弥さんが「あえて名誉という。煤煙とコンクリートの壁とネオンサインのみがいたずらにふえて行く東京都に、原生林に覆われた雲取山のあることは誇っていいだろう」と記したのは、確かになあと思う。そして秩父や多摩の自然の残り方が羨ましくもある。関西に比べて人の手が入っていないと感じることが多い。

■秩父多摩・雲取山 2022/1/8-9
1.三峯神社(10:00/14:30)雲取山荘
2.雲取山荘T.S(6:30/6:50)雲取山(7:00/11:30)鴨沢バス停
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滋賀・比良岳で里帰り山行 [関西の沢と岩と雪]

 年末年始は大阪に戻って久しぶりにゆっくりしました。そんな中、久しぶりにパートナーさんと比良へラッセルをしに行きました。びわ湖バレイから比良岳往復です。(下の写真は帰る際に撮影)

20211230比良山地.jpg

 パートナーさんはとにかく久しぶり、ということでロープウェイを使ってびわ湖バレイへ。びわ湖バレイは前日からスキー場をオープンしたそうです。彦根方面に比べると湖西は積雪も少なかったようです。
 ジャイアントコースを降りていくと木戸峠への道標が見えました。そこからワカンをつけてラッセルです。

20211230比良岳.jpg

 テープを追いながらひたすらラッセルしていると比良岳に到着。スノーシューのトレースが北側から付いていた。
 風が弱い場所まで戻ってカップラーメンとコーヒー。この頃から空が晴れてきました。伊吹山や霊仙山まで見えました。なんだか、のんびりしたなあ。

 今年もよろしくお願いします。家族の健康とたくさん山に行けますように。

20211230武奈ヶ岳.jpg

■比良岳ラッセル山行(2021/12/30)
びわ湖バレイ(9:10/11:20)比良岳(11:30/13:55)びわ湖バレイ

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