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上信越・苗場山 お花畑が見頃 [東京での登山と日常]

 「苗場山」と言われてイメージすることといえば「ユーミン」しかなかった。それが日本百名山なんて考えもしなかったので、関西にいるときは眼中にもなかったのです。
 山頂の小屋に泊まって1泊2日にするか悩みましたが、何かと家でやることもあるし、2週連続1泊2日も体力的にしんどいので、電車&レンタカーて日帰りで行くことにしました。

 9時に秡川登山口駐車場を出発して、和田小屋を経て樹林の中の石のゴロゴロした道を1時間ほど歩くと下の芝、そして中の芝はパッと視界が広がってニッコウキスゲの群落が見られました。早くも「おー」と喜びます。

中の芝

イワイチョウ
イワイチョウ

ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲ

 それくらいは序の口で、神楽ヶ峰から高度を下げてその名もずばり「お花畑」に差し掛かると、もう白や黄や青の花々が今が盛りとワンワンと音を立てて咲き乱れていました!

ウツボグサ
ウツボグサ

シャジン
シャジン

タカネナデシコ
タカネナデシコ

P7302085.jpg

ヤマブキショウマ
ヤマブキショウマ

シモツケソウ
シモツケソウ

ハクサンオミナエシ
ハクサンオミナエシ

お花畑

キオン
キオン

オニアザミ
オニアザミ

 最後の急登を登りきるといよいよ頂上湿原です。700ヘクタールもの大湿原が広がっていて、6000カ所の池塘が点在しているということです。無数の池塘は田んぼのように見えることから、「天の苗代」とも呼ばれているそうです。こう言われると嫌が応にも期待が高まるのですが、ちょっとガスっていたので、ややトーンダウンです。池塘に写った青空が見たかったなあ。

苗場山の頂上湿原

苗場山 木道が整備されている

苗場山

 夜明けごろから登った方の記録を見ていると、頂上でも快晴だったようですから、やっぱり車のアプローチは強いなあと思った次第です。
 頂上で少しの休憩をして、この時期、雷雨もありうるのでさっさと元来た道を引き返しました。駐車場には15時半ごろに到着しました。

 ところで越後湯沢駅は若者で溢れていて、最初「どういうこと?」と思ったのですが、「フジロックフェスティバル」だったのですね。これも「一度は行って見たい」と思っているうちに体力的にはもう無理かもと思ってしまいます。ご贔屓なバンドがきたら別ですけど。何れにしても割とアクセスが良いイベントなんだなあと思いました。

 越後湯沢駅では「タレカツ丼」を食べ、「コシヒカリビール」を飲み、満足でした。タレカツ丼は甘いたれが美味しかったな。





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南ア・鳳凰三山を縦走 夜叉神峠〜青木鉱泉 [東京での登山と日常]

 南アルプスの鳳凰三山はずっと気になっていたのですが、いつも踏ん切れずに置きっぱなしの山でした。東京からだとアプローチが容易なので、週末の二日間で実行に移すことにしました。
 「ドンドコ沢から登って」と思いましたが、火曜日の段階で鳳凰小屋のテン場は満杯で断念。南御室小屋は予約不要とのことなので、逆方向からの縦走としました。

夜叉神峠 展望得られず

 甲府駅9時過ぎのバスに乗って夜叉神峠登山口へ。10時40分頃に出発して、幅1mはあろうかと思う立派な道を1時間ほど登ると夜叉神峠に着きました。展望は得られませんでした。予報では今日は曇り、明日は晴れです。

 「まあ、きょうは南御室小屋に15時には着けばいいか」と思い、辻山に寄ることにしました。下の写真は辻山の展望所から見た鳳凰三山の稜線です。しかし余裕をかましたつけが回ってきます。

辻山から見る砂払岳

 南御室小屋に着くと、「テン場がいっぱいでもう張れない」と言われてしまいます。「えっ?俺どうなるの?」と少しうろたえましたが、「冬季小屋で寝てください」と言われます。料金は2,000円とテン場より1,000円アップ。泊まれたのでホッとしましたが、せっかくテントを担いであがったのにと、少しむなしかった。

南御室小屋はテントいっぱいで張れなかった

 翌日は午前3時半に起きて4時半に出発。樹林帯から砂払岳に着くと一気に展望がひらけます。振り返ると富士山が間近に見えました。

砂払岳までくると一気に展望が開く

 そして左手には白峰三山です。右から北岳、間ノ岳、農鳥岳。あれを縦走したのは2019年北岳バットレスの4尾根を登ったのは2006年だ。年を取るはずだぜ…

白峰三山 右から北岳、間ノ岳、農鳥岳

 しばらくして薬師岳。円い頂上に大勢の人がいました。ご来光をここで迎えた人もいたようです。

薬師岳は丸い頂上

 白い花崗岩の縦走路が美しい。

白い花崗岩の縦走路

 観音岳に着くと甲斐駒ケ岳が地蔵岳を従えて、堂々とそびえている。北アルプスもよく見えます。

甲斐駒ケ岳とオベリスク地蔵岳

 賽の河原に着くと大勢の人がリュックをデポしてオベリスクを登る準備をしています。もちろん最上部には登れません。どこに三角点があるのかわかりませんでした。

賽の河原に着いた

 賽の河原には、お地蔵さんがたくさん並んでいます。安産祈願だそうです。

お地蔵さんとバックに甲斐駒ケ岳

 ウォルター・ウェストンがこのオベリスクを初登攀したのは1904年のこと。ウエストンは当時いくつだったのだろう?いずれにしても冒険に違いない。僕は途中まで登って良しとした(^ ^)

地蔵岳のオベリスクが間近に迫る

 さてこの段階で7時半。12時15分の青木鉱泉のバスに間に合いそうだ。鳳凰小屋から青木鉱泉へのドンドコ沢コースを選んで下ると大きな滝がボンボン出てくる。下の写真は五色滝。

五色滝

 五色滝の後も白糸滝、南精進ヶ滝が出てくる。この間は木の根っこに頼ったり、岩がゴツゴツしていたりして、なかなかの道だと思います。濡れていたらしんどいかもですね。南精進ヶ滝からは平坦になって、砂防ダムをすぎるとまもなくで青木鉱泉に着きました。

青木鉱泉

 円い障子窓が印象的です。日帰り入浴は1,000円。はだか電球の脱衣場も雰囲気が良い。小さなお風呂ですが、蝉の音を遠くに聞きながら、なんだか「ハァー」と心の奥から深い息がもれました。

■南アルプス・鳳凰三山縦走 2022/7/23-24
1.夜叉神峠登山口(10:40/15:05)南御室小屋
2.南御室小屋(4:25/7:05)地蔵岳(7:30/11:10)青木鉱泉


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西丹沢・西棚ノ沢 優しい沢登りでした [東京での登山と日常]

 暑いですね、こういう時は沢登りと思っていたら、今度は大気の状態が不安定ときた。それでも沢登りをしたい気持ちは変わらない。友人と相談の結果、西丹沢、道志川の西棚ノ沢へ行くことにしました。

的様

 「的様」というところ。源頼朝が矢を放ったという伝説です。ホンマかしら?

西丹沢 西棚ノ沢

 西棚ノ沢へ行くとやがて二条の滝。右上してなんなく突破。そのあとはナメが続きます。

ナメが続く

 特に難しいところもなく気持ちよく進みます。

西丹沢 西棚ノ沢

 やがて林道と出会ってそこで遡行終了。およそ1時間ほどの沢登りでした。短いけれど楽しかった。丹沢もここまで来るとヒルもいませんでした。「ウォーターウォーキング2」に掲載されている沢のようですが、たしかにこれくらいならハイキング気分で行けそうです。


ウォーターウォーキング〈2〉

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尾瀬ヶ原 すべての人に勧めることができます [東京での登山と日常]

 尾瀬・見晴キャンプ場の夜。昨夕早く寝たので目が覚めてしまった。古傷のような思い出ばかりが頭をよぎる…不徳の致すところです。
 うとうとしていたら4時になって、小鳥が鳴き出した。仕方ないので出前一丁のラーメンを食べてカフェオレを飲んで、テントを撤収し5時に出発。

朝靄のワインディングロード

 尾瀬ヶ原には朝靄がかかっているけれど、そのうちガスは晴れるだろう。
 木道がうねっているのを見て思わず「The Long and Widing Road[るんるん]」と口に出てしまう。気分がハイになっているな。

ミツガシワ
ミツガシワ

 今日もあちらこちらでカッコウが鳴いている。「カッコウ、カッコウ、静かに[るんるん]
 ガスが晴れて山々の稜線が見えてくると、尾瀬ヶ原が広がりを増してくる。「大きな、うただよ[るんるん]
 昔口ずさんだ歌が年甲斐もなく出てくる。今日はなんだか昔のことがリフレインする日だな(笑)

リュウキンカ
リュウキンカ

 尾瀬ヶ原には戦前巨大なダム計画がありました。水利権は東京電力が持っていたそうです。最終的にはダム計画は撤回され、尾瀬ヶ原の自然が守られるのですが、よく踏みとどまったものです。
 下の写真は東電小屋です。昭和2年関東水電が小屋を立て、東京電燈が権利を引き継いだそうです。今の建物は平成3年に建てられたものです。

東電小屋

 木道には「TEPCO」の刻印がありました。福島の原発事故が起きた2011年から2019年まで尾瀬ヶ原では放射線測定がされていたそうです。当時「原発事故で大きな負債を抱えた東電が尾瀬ヶ原の自然保護に悪い影響を与えるかもしれない」主旨の新聞記事を読んだ覚えがあります。東電の信頼回復は途上ですが、素直にここはアピールしてもいいところだと思います。

TEPCOの刻印

 さてヨッピ橋から竜宮に戻ってきますと、「竜宮現象」というプレートが木道にありました。水は流れ込むけれど流れ出るところはない…水は地中のトンネルを抜けて下流に湧き出しているのだそうです。勢いのあるときは渦が見えるとのこと。

竜宮現象 吸い込むところ

ヒメシャクナゲ
ヒメシャクナゲ

 予想どおりガスは晴れてきました。至仏山も肩口までは見えるものの頂上はなかなか見ることができません。それでも青空の中で映えますね。あの山を滑走したのはゴールデンウィークの頃だった。だいぶ前のことのように思える。

至仏山 青空が良い

 「ミズバショウの時期は終わりかけだった」と思っていたのですが、山ノ鼻の手前で今が盛りのミズバショウの群生地がありました。今回の山行で一番の群生地です。うれしー。

山ノ鼻と牛首の間にミズバショウの群生地があった!

ミズバショウ

 いっぱい写真を撮ってしまいました。山ノ鼻で少し休憩して、鳩待峠への最後の登りです。鳩待峠で花豆を練りこんだソフトクリームを食べて(500円)、10時25分のバスに乗って帰りました。

花豆ソフト

 鳩待峠から竜宮くらいまでなら、散策気分でこの雄大な風景を楽しむことができるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。
 尾瀬は本当にいいですね。すべての人に勧めることができます。

■尾瀬ヶ原 2020/6/19
見晴キャンプ場(5:00/8:40)鳩待峠


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