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”大雪”のリトル比良縦走 近江高島〜鳥越峰で撤退 [関西の沢と岩と雪]

 年末年始はこの冬1番の寒気が上空に降りてきているとのこと。年末年始という時期に加えて、雪の警報が出たら、車でのアプローチは100%渋滞に巻き込まれることでしょう。というわけで公共交通機関で行けるところをと考えて、結局「リトル比良の縦走」ということになりました。渋いでしょ。
 近江高島から岳山、鳥越峰、岩阿砂利山、寒風峠、ヤケ山で北小松下山。条件が良ければ釈迦岳も盛り込んだ計画書を出したのですが、結果は読みの甘さが露呈した格好となりました(^^;)

近江高島駅から歩いて音羽の集落へ

 近江高島駅から歩いて音羽の集落へ。音羽は古代から集落があったようで、古墳が発掘されているそうです。
 長谷寺の左手から林道を歩きます。

音羽寺から林道を歩く

 しばらくすると「賽の河原」に到着します。雪もちらつくのでここでオーバーズボンをはきました。この辺りは粘土質の溝状の道で、まだ雪が積もらず水がちょろちょろと流れています。

時折晴れ間も見えたが…

 時折晴れ間も見られますが、すぐに小雪が舞ったりして、不安定な天気です。予報ではこの日までが1番のピークとのことでしたが…
 ブッシュの上に雪が乗って、こうべを垂れるように道を塞いでいて、ルートがわかりにくいことこの上ないです。ストックで叩くと「スーッ」とブッシュが立ち上がるのが、舞台の美術を見ているようで、一瞬楽しい気持ちになります。

岳山手前の岩場

 岳山の山頂手前の岩場です。この後すぐに、ワカン、スノーシューを各々装着しました。

岳山の頂上

 岳山からはなだらかな尾根が続いた後、鳥越から左に降ります。ここは標識がないとわかりにくそうです。鞍部から黄色いテープを目印にジグザグの道をラッセルします。ラッセルは膝上くらいでした。14時40分ようやく鳥越峰の尾根上に上がることができました。もうテントを張る時間です。10分ほど歩いてテン場を決めます。
 2時間半ほどの行程に5時間半かかっています。それも最初は順調だったことから、ラッセルとなってから相当な時間を消費していることになります。この分だと計画は大幅に縮小です。岩阿砂利山まで行ってそのさきを鵜川に下山することに修正します。しかし夜中もずっと雪が降り続きました。

一晩で40センチさらに降雪があった

 6時に起きると月が出ています。しかし昨夜の雪が周りの景色を一変させていました。昨日よりも木々の輪郭が丸くぼんやりしているのです。7時半、一度は岩阿砂利山を目指しますが、10分ほど腰上までくるラッセルをして「これは岩阿砂利山まで何時間かかるかわからない」として撤退を決めました。

一度は岩阿砂利山を目指しますが…

 昨日の自分たちのトレースを辿るのですが、ほとんど消えています。わずかに残るくぼみを見出しラッセルします。それでも所によっては、腰上までのラッセルとなりました。下山もままなりません。何時に帰れるんだろう?

ところにより腰上のラッセルで「撤退」を決めた

とにかく引き返す

 岳山まできてようやく安全圏内に近づいたような気がします。しかし突然雪が重くなってきて、ブロック状になった雪が足元にまとわりつきます。参ったな〜。
 頂上直下の岩場をすぎ、景色がひらけたところで、登山者と出会いました。一瞬この人が「神様」に見えました。「ここで引き返すつもりだ」とのことで、ありがたくトレースを使わせてもらいました。トレースって素晴らしい!

近江高島の集落が見えた。やれやれ

 近江高島駅には14時前に到着しました。帰りはおよそ6時間行程です。夏道コースタイムの4倍といったところでしょうか。あ〜疲れた。大雪は予想していましたが、これほどとは。甘く見ていました。しかしまあこんなにラッセルしたのは久しぶりです。いい経験をしました。

 今年もブログをご覧いただいてありがとうございます。私自身は家族のことなどで、なかなか気が休まらない一年でした。「身体が動くうちにやりたいことをしなくちゃ」と思いますね。
 さて皆様にとって来年が良い年となりますよう祈念しています。よい年をお過ごしください。

■リトル比良縦走(撤退)
1.近江高島駅(9:15/12:45)岳山(12:45/14:30)鳥越峰(14:30/14:14:55)T.S
2.T.S(7:34/7:45)途中引き返し点(7:45/10:50)岳山(11:00/13:55)近江高島駅

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丹波篠山・多紀アルプス 岩尾根が楽しめました [関西の沢と岩と雪]

 飲み屋街の「○○銀座」のように、全国の山にあるのが「○○アルプス」。いわゆる「ご当地アルプス」というものです。「○○銀座」はどこか侘しさや寂しさが付きまとうような気がするのですが、「○○アルプス」は「岩場があるはず。一体どんなところなんだろう」と心惹かれるものがありますよね。というわけで、前から気になっていた多紀アルプスへいくことにしました。

三嶽登山口

 篠見四十八滝から粟柄まで縦走するのが一番良いと思って計画するものの、公共交通機関の日帰りは難しいです。今回はお手軽に火打岩(ひうちわん)の無料駐車場に車を停めて周回することにしました。三嶽への登山口は民家の脇を抜けて行きます。

三嶽への道 最初は杉林の中の丸太階段

 ここからは急登が続きます。丸太階段を抜けて尾根状に上がると大岳寺跡(みたけじあと)という場所に着きました。

大岳寺跡

 あまり知らなかったのですが、この辺りは丹波修験道場の新金峯山大岳寺として平安時代から栄え、一時は大峰山をしのぐほどだったということです。大岳寺は1482年に本山の大峰から登山の催促があったのに応じなかったため怒った吉野の山伏約300人に焼き払われたとのこと。

三嶽 頂上

 やがて三嶽に着きました。御嶽とも書くようですが、今回は国土地理院の表記を参考にします。三嶽には中継所?があり見晴らしはさほどききません。直下には東屋と簡易トイレがありました。

三嶽の石室

 山頂のすぐ下にある石室です。

小金ヶ嶽へ

 山頂から北へ向かいます。小金ヶ嶽が見えます。なかなか威厳のある山容です。

フォレストアドベンチャー・丹波ささやま

 大たわ峠には道路が通じていて、立派な駐車場とトイレがあります。さらに「フォレストアドベンチャー・丹波ささやま」という野外施設があって、そんなに利用者がいるのかな?と思いました。とは言うものの、一度こういう体験をしてみたいです。

アルプスの所以か…

 だんだん岩交じりの尾根となってきました。

小金ヶ嶽への途中

鎖場が出てきた

三嶽が堂々としている

 振り返ると三嶽が堂々としています。この辺りはアルプスの名前の所以と思われる岩尾根が続きます。鎖場もあったり、一部ではありますが、岩稜上りの気分が味わえます。

小金ヶ嶽の頂上

 小金ヶ嶽の頂上は、団体さんがいました。私はお弁当を食べます。眺望はとてもよかったです。

大きな岩があった

 そこから下りです。急なところもあって慎重に下ります。途中大きな岩がありました。前傾している部分もありました。
 この辺りはクリンソウの自生地で5月初旬から6月にかけて楽しめるということです。地元の方が暖かく見守っているようですね。

火打岩の集落に戻ってきた

 やがて火打岩の集落に着きました。ようやく行けた多紀アルプス。アルプス感はそこそこ楽しみましたし、山容の立派さ、修験道としての歴史も加わり、印象深い山行となりました。
 下山口に「いわや」という料理屋にたくさん車が停まっていました。家に帰ってネットで調べると、完全予約制の牡丹鍋のお店のようです。ゆっくり食べてみたいものです。

■無料駐車場(8:25/9:45)三嶽(9:55/10:54)小金ヶ嶽(11:17/12:20)無料駐車場

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比良・白滝谷 久しぶりの沢登り!気持ちいい〜 [関西の沢と岩と雪]

 「暑いね〜」が挨拶となっています。こんな時は、とばかりに沢登りに行きました。初心者向けだけど、今まで行ったことのない比良の白滝谷です。山と渓谷社「関西起点沢登りルート100」でも1級、初級とされています(^ ^)

シャワークライミング

 林道から白滝谷にそのまま降ります。釣り人がいたので、少し右岸を巻いて上流から遡行を始めました。最初は変化のない谷ですが、そのうち滝が現れ思わずシャワークライミング!

どれも登れる

 どの滝も登れてしまう。快適です。

へつり

 やがて右岸に白石谷が入って来ました。すぐ先に布ヶ滝の姿が樹間に見られます。

白石谷の布ヶ滝

 白滝谷は谷が広くて、比良の西面としては明るいなあと思います。

緑が綺麗だ

 光の具合がとても綺麗です。

緑が綺麗だ

 白石谷からは本当に滝がたくさん出て来ます。どれがどの滝かは特に考えず、登れる滝は登り、登れない(登りたくない)滝は簡単に巻くことができます。

いろんな滝がある

 やがて夫婦滝です。流石に立派な滝でした。左岸に滝見道がつけられていて、それに上がるとすぐにお堂の前に着きました。

夫婦滝

 せっかくなので白滝山を目指します。下の写真は音羽池です。樹間にひっそりと佇んでいて、ちょっと神秘的な池です。しばらくで白滝山。ここからの伊藤新道はざれているし急坂なので登りたくない道です。だいたい「新道」と名のつく道はしんどい道が多いように思います。

音羽池

 坊村の駐車場には消防や警察のレスキュー隊がいました。レスキュー隊3人に「何かあったんですか?」と聞くと、「ありました」とだけ話し山へ向かって行きました。武奈ヶ岳の西南稜で暑さで女性が歩けなくなったそうです。ヘリコプターも待機しています。本当にお疲れ様です。気をつけないと行けませんね。

 白滝谷は沢登りの足慣らしにちょうどいい感じです。谷も明るいし。ヒルには下山時に1匹噛まれました(T . T)

■比良・白滝谷 2018/7/15
坊村駐車場(7:55/8:40)白滝谷入渓(8:40/11:20)夫婦滝上のお堂(11:35/12:15)白滝山(12:15/14:00)坊村駐車場

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関西起点 沢登りルート100

関西起点 沢登りルート100

  • 作者: 吉岡 章
  • 出版社/メーカー: 山と渓谷社
  • 発売日: 2011/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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京都北山・皆子山 残雪も最後ですね [関西の沢と岩と雪]

 今年は大雪だと思っていたら、ネットの情報を見ていますと「意外と雪が少ない」との記述が多いようです。天気が良いとのことで慌てて計画を練ります。「静かな山歩き」ができる山域、京都北山を選びます。皆子山ならばまだ雪が残っているだろうと…

平の集落です

 JR堅田駅から江若バスに乗って平へ。う〜ん、全然雪がないなあ。

800mをすぎてやっと雪が出て来た

 神社の墓地上から歩き出します。この東尾根ルートにくるのは初めてです。800mを超えてようやく雪が出て来ましたが、ほんの薄い積雪量です。

コゲラと思います

 途中でコゲラらしき鳥がコツコツと木をノックしています。もう少し望遠レンズのついたカメラが欲しくなりますね。

琵琶湖が望めました

 山の合間から琵琶湖が見れました。

山頂近くになってやっと残雪期らしく

 途中で一人の登山者と出会います。東尾根往復でしょうか?山頂近くになってようやく残雪期らしい雪質になって来ました。

皆子山 山頂

 皆子山は高校1年の春山で来て以来ですから30年以上前のことです。もっと残雪が豊富にあって天気も良く、めちゃくちゃ楽しかったものです。頂上でオプティマスでお茶を作った記憶があります(^ ^)

武奈ヶ岳などが見えます

 下りは寺谷の側の尾根を下るのですが、これが悪かった。廃道ではないですかね。ガラガラで落石を頻発してしまい、危ないと思いました。東尾根ピストンが素直なんでしょう。降りかけた時にツボクリ谷方面から人の声がしましたが、足尾谷は台風被害で廃道化していると聞くしはっきりしたことはわかりません。

下山ルートは失敗

 東尾根は平からすぐに取り付け流ので便利ですね。ほぼ植林なのがちょっと残念です。山頂付近に広葉樹林が広がっていて、谷も広そうで別ルートを探すのも良いかもしれません。夏はヒルが多いそうですね。

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■2018/3/3
平(9:25/11:05)皆子山(11:25/13:30)平

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矢田丘陵の巨岩 [関西の沢と岩と雪]

矢田の巨岩

 矢田丘陵の巨岩。噂に聞いていましたが、なかなかのものです。チョークの跡は少し前のものでした。こんなのに挑戦できるといいのですが…
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霧氷バスで髙見山 強風で冷えた身体も温泉でほっこり [関西の沢と岩と雪]

 三月下旬なみの暖かさですっかり雪が溶けてしまったのでがっかりしていたのですが、最強寒波のおかげで積雪を期待して髙見山へ。三峰山と同じく奈良交通の霧氷バスのお世話になりました。霧氷バスは何台も出発しているようです。帰りに確認したら少なくとも5台は待機していました。

霧氷バスで高見登山口へ 

 民家の脇から出発です。杉木立ちの中のこの道は旧伊勢南街道という街道だったそうです。良く踏まれていてアイゼンが欲しくなりますが、面倒臭いのでそのまま行きます(^_^)ゞ
 やがて林道が横切る小峠に到着しました。

小峠 大峠は右の林道へ

 平野の分岐からの道を登山者が降りてきています。私は林道を右へ進んでみます。ゲートの手前で又旧伊勢南街道に入ります。あまり歩かれていないのか、トレースははっきりしていません。大峠に大型の四輪駆動車がたくさん停まっているのを見下ろして急な道を登りました。

昨夜の積雪で木々も真っ白

 昨夜は雪だったようで木々も真っ白です。風が出てきたのでアウターを着込みます。だんだん樹木が低くなってきたなあと思っていると、やがて頂上に着きました。

髙見山山頂

 頂上の高見神社を回り込んで驚いたのですが、頂上の西側はすごい風です。記念撮影もほどほどに引き上げます。避難小屋の中は超満員でした。親子連れの方もいましたが、子供さんはなかなか辛いのではないでしょうか。

稜線上は強風が吹いていた

 エビのしっぽです。

立派なエビのしっぽ

 分岐で平野への道を取り、高見杉を見上げて13時20分に「たかすみ温泉」に到着しました。霧氷バスでもらった割引券で入湯料は400円でした。ヒノキのお風呂っていいですね〜。温まりました。

■台高・髙見山 2018/1/28
高見登山口・杉谷(9:00/11:30)髙見山(11:30/13:20)平野

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大峰・台高・紀伊の山 (ヤマケイアルペンガイド)

大峰・台高・紀伊の山 (ヤマケイアルペンガイド)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: 単行本




 

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霧氷バスで三峰山 地元の人の「おもてなし」に和みました [関西の沢と岩と雪]

 車に冬用のタイヤをつけていないので、公共交通機関を使って山に行けるところをということで、奈良交通の霧氷バスに乗って三峰山へ行くことにしました。
 榛原からすごく乗り心地の良い観光バスに乗ってみつえ青少年旅行村へ(往復¥2,700)。
 準備してすぐに登尾ルートへ。展望小屋やお地蔵さん、山小屋を経て頂上を目指します。全般的によく踏み固められています。みなさん軽アイゼンをつけていますが、ツボ足でそのまま登りました。三畝峠あたりから霧氷をみることができました。

三峰山までもう少し

 昨日は全くダメだったとのこと。1日で変わるものなんですね。霧氷はもっと大きくなるようで、これくらいは可愛いもののようです(^ ^)

霧氷

 写真を撮ったりしているのですが、やはり稜線上だけあって風が吹いて寒いです。アウターを身につけます。御嶽山のビューポイントでは、やっぱり見えませんでした〜。

三峰山の頂上

 頂上は人で賑わっています。近くではテントを張りだすパーティーもいました。宴会が始まるのでしょうか(^ ^)

宇陀の山々

 御杖村をはさんで倶留尊山と大洞山が対峙しています。宇陀の山々はどれも特徴的ですね。

八丁平

 頂上から八丁平へ。台高の山々が雄大です。風もなかったので、多くの人が昼食を食べたり、ヒップソリに挑戦したりとおもいおもいに楽しんでいました。

青空が見えて来た

 やっと青空が見えてきました。

御杖村の霧氷まつり

 新道ルートは尾根が広くて広葉樹が明るい快適なルートです。新道峠をまっすぐ行くと高見山へ至るのですね。縦走するのもいいかもしれませんね。新道峠を右に折れ急坂を下り、林道をてくてく歩くとやがてみつえ青少年旅行村です。
 地元の人々が特産品を販売しています。「せっかく電車とバスで来たのだから」と熱燗を頼みました。大根の漬物と鹿ハム、柿を買いました。鹿は「村の人口よりも多く」、駆除しないとシャレにならないそうです。普段はあまり土産物を買わない方なのですが、バスの時間までゆっくりしているとついつい買い込んでしまいました。きっと地元の人とのふれあいが楽しかったせいですね。
 15時のバスに乗って帰路につきました。
 以前三峰山に来た時には雪が全然なくて消化不良でしたが、今回は満喫しました。特に新道ルートは尾根も広くて広葉樹の森が明るくてとても良かったです。おすすめですよ。

スマホのデータはこちら

■奈良・三峰山 2018/1/14
みつえ青少年旅行村(9:10/11:05)三峰山(11:10/12:10)新道峠(11:10/13:05)みつえ青少年旅行村

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比良・武奈ヶ岳 のんびり登山のはずが…大雪でした(^_^)ゞ [関西の沢と岩と雪]

 「冬山はどこに行く?」いつものパートナーさんと相談したところ、お互いに車が使えないことがわかりました。
 1泊2日の日程で電車でとなると限られて来ます。幸いなことに今年は積雪が多いようです。「近場でも意外と楽しめるかも」というわけで、「比良の武奈ヶ岳にテント泊でのんびり登山でもしよう」と計画が決まりました。

 JR比良で用意していると、タクシーが通りかかったのでイン谷口まで乗車しました(¥1,250)。前々日から前日にかけて冬型の気圧配置がきまり山の上では雪が降ったそうです。駐車場には車が1台だけで、登山者は少なそうです。

大山口も雪がいっぱいです

 大山口からダケ道を登ります。トレースはかすかなツボ足だけです。カモシカ台からは、それぞれ単独の男性3人と相前後しながら進みました。
 積雪はどんどん増し、ワカンを装着します。みなさん「ここで引き返します」となり、気がつくと私たち2人だけのラッセルとなりました。いつもラッセルを避けてきた私たちのパーティーでは珍しいことです(^ ^)

ダケ道をラッセル。もうすぐ北比良峠

 しばらくすると「正面谷から武奈ヶ岳を登って、八雲ヶ原から降りて来た」という男性と出会います。男性は「やっとトレースを辿れる」とホッとしてました。なんでもツボ足で股まで、ワカンなら膝上くらいとのこと。

北比良峠

 北比良峠に着いたのは13時半ごろです。そこから20分ほど八雲ヶ原方面に降ったところ樹林の中で、テントを張りました。晩御飯はウインナーや餃子を焼いて、らーめんスープを利用したお鍋です。普段はジフィーズで済ますことの多い面倒臭がり屋の私たちですが、体が温まりました。やっぱりいいもんですね。

夜明けの八雲ヶ原

 翌日は6時45分に出発です。ヘッドランプをつけて出発し、八雲ヶ原を通ってイブルギのコバへのトレースを辿ります。今朝のものと思われるトレースなのですが、ルート・ファインディングは正確でスピードも早いのに、股まではまっているツボ足。一体どんな人なんでしょう。

コヤマノ岳との鞍部からの登り

 私はワカンで、パートナーさんはスノーシューです。スノーシューは①ワカンやツボ足のトレースをほとんど利用できない②段差など細かい足使いが苦手③蹴り込みが苦手④持ち運びが難しそう⑤下りで引っ掛けて前方に倒れることがあるようです。きっとルートどりから違うのでしょうね。沈み込みは確かにスノーシューの方が少なかったです。

もうすぐ西南稜、後ろに蓬莱山

 コヤマノ岳での鞍部に9時ごろとなり、頂上のタイムリミットを10時に引き伸ばしました。どんどん高度を上げていきます。森林限界を越えると蓬莱山のびわ湖バレイが見えて来ました。

真っ白い武奈ヶ岳西南稜

 真っ白い西南稜に合流し頂上に到着したのは9時半でした。風はそれほど強くありません。北比良峠の向こうに琵琶湖がキラキラと光っています。京都北山も結構雪がついていそうです。テルモスのミルクティー(Blendy Stickの紅茶オレは甘くて美味しかった)を飲んで、すぐに元来た道を下山しました。
 途中どんどん下から上がってくる人がいて、行くときには頼りなかったトレースが高速道路みたいに立派な道となっていました。

北比良峠に戻って来ました。バックに武奈ヶ岳

 私たちにとっては思いもかけずにハードな雪山山行となりました。年末にこんなに雪が積もった比良山は初めてです。遠くに行かずとも近場で楽しめるもんですね。

 イン谷口でタクシーを呼んで「天然温泉比良とぴあ」に行ったら12月30日〜1月1日まで休みとのこと。ショックを受けJR湖西線に乗り込みましたが、代わりに京都でビールを飲んで乾杯しました(^ ^)

 今年1年ありがとうございました。年々体力と気力が衰えているのを感じますが、安全第一で登山の実行と思考を重ねたいと思います。来年もよろしくお願いします。皆様にとってより良い一年となりますように。

■比良・武奈ヶ岳 2017/12/29-30
12/29 イン谷口(9:10/13:35)八雲ヶ原手前の樹林帯でT.S
12/30 T.S(6:45/9:30)武奈ヶ岳(9:30/13:25)イン谷口

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雪山を愉しむ: 関西からの日帰り雪山登山

雪山を愉しむ: 関西からの日帰り雪山登山

  • 作者: 草川 啓三
  • 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
  • 発売日: 2016/12/17
  • メディア: 単行本







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六甲縦走の東半分…新神戸から宝塚 [関西の沢と岩と雪]

 去年5月に、塩屋から新神戸まで六甲の西半分を歩いたことがありました。それ以来なんとなく「やり残した感」があった残り東半分を、急に行くことにしました。
 冷静に考えるとこんなに暑い時期に行く必要はないのですが、「思いたったが吉日」ということで(^ ^)

布引の滝

 始発の電車で三宮へ。地下鉄が一時的に不通になっていたのでバスで新神戸へ。7時15分頃、駅の下をくぐり抜けて出発です。渓流沿いの道を行きますが、早くも汗がしたたり落ちます。
 早朝登山帰りの市民の方々とすれ違います。

 布引の滝、布引貯水池、市ケ原を通過して急登ゾーンの天狗道に入ります。この天狗道はしんどかった。
 救いはガスっていて日が差さず、全体的に気温が低かったことです。本当に助かりました。蝉時雨もなく、妙に静かな急登を黙々と歩いて行きます。時々、右側から海の音が聞こえます。

摩耶山はガスっていた

 9時半に掬星台につきました。ガスに包まれ展望はききません。トレランの方々が休んでいます。摩耶のケーブルは動いているようですが、姿は見えませんでした。ここで持ってきていたお弁当を早くも食べることにしました。栄養と水分は早めに取ることにしています。

紫陽花が綺麗でした

 ここからはさほどのアップダウンがなく、スタスタと歩くことができました。基本的には標識があるのですが、アスファルトの道と山道を交差しては乗り換えるので、注意が必要です。六甲ケーブルをすぎると途中エスケープはありません。
 六甲の山上は、シャッターを閉めているみ店もありますが、おなじみの「ジンギスカン」「六甲山ホテル」などが健在です。新しい店主によるカフェなんかも点在していてなかなか楽しいところです。この辺りは一度ドライブでゆっくり訪れてもいいかもしれません。
 六甲ロープウェイは表六甲は休止していますが、有馬温泉駅と六甲山頂駅の間で運行しているのですね。知りませんでした。山頂駅には外国人の方もいました、

やっと六甲最高峰だ

 12時半にやっとこさで六甲山の最高峰に到着です。記念写真を撮ったらすぐに下ります。一軒茶屋はトレランや自転車の人で賑わっています。ここでスポーツドリンクを購入。うまかった〜。ここから宝塚まで13.5kmとのこと。大丈夫かな?
 途中、小雨がぱらついたりして不安になります。ここまで来たのだから、完登しかないと腹をくくります。見慣れた(赤子谷の時)鉄塔が見えると急な下りとなり塩尾寺に到着です。住宅街を30分歩いてようやく宝塚に到着〜!

阪急宝塚駅に到着〜!

 喉はカラカラで、カルピスウォーターを一気に飲んでしまいました!山そのものもそうですが、やり遂げることに意義があるんでしょうね。やってよかったです。
 それにしても一日で須磨から宝塚まで歩く六甲全縦は、今の調子では到底無理ですね。皆さん、よくやるなあと感心します。今回のように2回に分けるか、テント泊がちょうど良いような気がします。
 それにしても晴れなくてよかったです(^ ^)

◆六甲縦走の東半分 新神戸から宝塚 2017/7/30
新神戸(7:15/9:35)摩耶山(10:00/12:30)六甲最高峰(12:35/15:50)宝塚

スマホの記録

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大峰・弥山と八経ヶ岳 オオヤマレンゲが可憐でした [関西の沢と岩と雪]

 オオヤマレンゲはよく話に聞いていましたが、見たことがありません。そこで思い切って大峰の弥山、八経ヶ岳に行くことにしました。行者還トンネル西口が登山口です。駐車料金は1,000円、トイレの使用料も100円と、なんだかピリピリした雰囲気です(^ ^)

弥山への途中で大普賢が見えた

 順調に高度を稼ぎます。実は結構しんどかったです。体力不足ですね。最後は木道となり急登を登り切ると、弥山小屋です。思ったより立派な建物ですね。

弥山小屋

 八経ヶ岳はなかなか堂々したいい山です。高校と大学の時に登りました。ですから30年ぶりくらいでしょうか。

P7161307.jpg

 弥山から八経ヶ岳へ足を進めると、鞍部からしばらくしてオオヤマレンゲの自生地です、シカの食害があるそうで金網のドアを開けて入ります。

オオヤマレンゲ

 初めて見ましたが、なるほど山で見る花としては大ぶりで、しかも可憐ですね。人気があるのもわかります。

オオヤマレンゲ

 雲が湧いてきたので、八経ヶ岳山頂ではあまり展望がきかず、記念写真をとってすぐに引き返しました。
 下山後のみたらい渓谷はBBQなど行楽客で大にぎわい。道路は一車線なので、すれ違いに苦労して、なんどもバックなど強いられました。死にそうになりました(@_@)。この時期のこの道路は考えものですね。

◆大峰・弥山と八経ヶ岳 2017/7/14
行者還トンネル西口(6:20/9:00)弥山(9:10/9:35)八経ヶ岳(9:40/12:20)行者還トンネル西口

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