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大学山岳部のブログから コロナ禍の2020無積雪期 [大学山岳部のブログから]

 今日は大晦日です。数年に一度の大寒波ということですね。去年が全然雪がなかっただけに、せっかくのシーズンインなのに、どうしたものか…

 さて勝手に大学山岳部を応援する「大学山岳部のブログから」です。2020年は新入生勧誘の4〜5月の頃、非常事態宣言で活動停止を迫られただけに、なかなか苦しそうな活動が見て取れます。

 いつも感心させられている同志社大学はコロナ禍ですが地道に活動を続けています。京都北山で読図の訓練をしたり、比良で縦走や沢登りをしたり。遠出は避けたようですね。2019年度の活動報告書がまとめられていました(PDFでダウンロードできます)。戸隠の本院岳北西尾根って渋いなあ。

 首都大学は個人山行として剱岳の熊の岩に定着して、チンネ左稜線や源次郎成城大ルートを。部としての活動が制限されているとのこと。

 青山学院大学は11月末に雪崩講習会をオンラインで行っていたそうです。オンラインなら参加できたなあ。残念です。

 北海道大学は9月のペテガリB沢から山行報告が再開されています。

 京都大学は11月中旬に鈴鹿へ泊りがけで行ったのですが、石榑峠でのテントは4人で4つ。1人に一つのテントで三密対策です。

 立命館は8/30~9/3まで蝶ヶ岳〜大天井〜槍ヶ岳〜上高地の縦走が報告されているのですが、集合して出発するのではなく、各自バラバラに出発して現地の集合地に向かうという異例なアプローチだったとのこと。これも三密対策なんでしょうね。それにしても2班で縦走計画を立てるなんて、人数が多いのですね。

 神戸大学は9月の四連休で立山から上高地へ縦走。2日目の薬師峠のキャンプ場の写真が掲載されています。テントの数が…すごい。

 関西学院大学は今年の秋にチベット側からのヒマラヤ登山を準備していたとのこと。2019年に偵察隊を送っていたのとのこと。当然ながらその報告はなく、twitterでは「創部100周年にも関わらず、部は存続の危機を迎えています」と悲痛なつぶやきが書き込まれていました。大丈夫かな。

 どこの大学も苦労しています。だいたい総じて言えるのは、4〜5月は活動停止。7月から新入生の入部受付を開始したものの、入部希望者がいたかどうかは微妙。8月終わりから10月にかけて活動を再開というところでしょうか。

 東京大学スキー山岳部は8月に活動再開です。自粛期間を次のように振り返っています。

3月下旬に突如発表された課外活動の全面停止から4ヶ月経過し、季節は厳しい冬から酷暑へといつの間にか変わってしまっていた

7月下旬から順次再開が認められ長期間の空白期間がありまた自宅待機(ステイホーム)が推奨された期間があった他、今年の長梅雨の影響で外に出て運動する機会が少なかった。


 「ブログの更新が滞っている。やばい」というような書き込みも複数ありましたので、多分個人的な山行は行われているものの、報告はされていないというのが実情ではないかな、と思いました。

 対面式の授業再開を模索する動きがある一方で、感染が拡大している限りは、大学生活が元に戻ることはなかなか難しいでしょうね。本当にかわいそうだなと思います。私の二男も3回生で体育会クラブの主軸になるはずでしたが、結局大学側からリーグ戦への参加を見送るよう指導されてしまいました。親としては腐らずにやってくれたらと願うばかりでした。

 体育会としての活動と個人山行の線引きはどうなるのか気になるところですが、あんまり突き詰めないほうが良いようにも思います。
 個人山行は別に良いと思うのですが、計画書や検討などはしっかりやって、くれぐれも事故などないように祈ります。

 コロナでこれまで経験したことのないような年となりましたが、自分自身や人生について考えるきっかけになったようにも思います。

 さてそれでは今年一年お世話になりました。来年は良い年となりますように。楽しい山登りができますように。


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ダグ・スコット逝去「ヒマラヤン・クライマー」憧れのクライマーでした [山の本、TVなどメディア関係]

ダグ・スコットのヒマラヤン・クライマー

 イギリスのクライマー、ダグ・スコット氏が2020年12月7日に亡くなったそうです。1975年クリス・ボニントン隊に参加。エヴェレスト南西壁をドゥーガル・ハストンと初登攀し、登頂後8750m地点でビヴァーグした話は特に有名でしょう。

 私にとっては「ヒマラヤン・クライマー 世界の山岳探求に捧げた半生」という写真集が思い出深いです。山岳関係の写真集で持っているものはこの1冊だけです。

 先ほどのエヴェレスト南西壁では頂上での「沈む太陽を背にしたハストン」が好きです。世界のてっぺんに立ち、山々や雲がわいているのを眼下にして眺めている。日暮れ時の光線とハストンのシルエットがとても感慨深い一枚です。

 緊張感のあるクライミングシーンはもちろん、その土地にすむ人たちを優しく描いています。丸眼鏡に長髪というヒッピーのような風貌はその人柄をよく表していると思えました。憧れの人です。

 写真集なのに読むところが非常に多いのも好きなところです。それも平易な文章で楽しく読める。原文が優れているのだろうと思います。

 ご冥福をお祈りします。

裏表紙を開けたカバー部分に収録の山行がリストアップされていました。

1965年 ティベスティ山群 タルソ・ティエロコ初登攀
1966年 クルディスタン シロ・ダー
1967年 コー・イ・バンダカー南壁初登攀
1969年 ストローン・ウラディール ザ・スクープ初登攀
1969年 チマ・オヴェレスト バウアー/ルドルフ・ルート
1971年 エル・キャピタン サラテ・ウォール
1972年 エヴェレスト南西壁
1972年 バフィン島 アスガード東ピラー初登攀
1974年 レーニン峰 南東側稜初登攀
1974年 ガルワール・ヒマラヤ チャンガバン初登攀
1975年 エヴェレスト南西壁初登攀
1976年 アラスカ マッキンリー南壁初登攀
1976年 マウント・ケニア 東壁ダイレクト・ルート初登攀
1977年 カラコルム オーガ初登攀
1978、80、83、87年 K2への挑戦
1978年 カナダ マウント・ウォディントン
1979年 カンチェンジュンガ北稜初登攀
1979年 ネパール クスム・カングル北稜初登攀
1979年 ネパール ヌプツェ北壁初登攀
1980年 カンチュンツェとマカルー
1981年 ガルワール・ヒマラヤ シヴリン東稜初登攀
1982年 チベット シシャパンマ南西壁初登攀
1983年 カラコルム ロブサン・スパイアー初登攀 ブロードピーク
1984年 ネパール バルンツェ チャムラン東峰初登攀
1984年 マカルー南東稜
1986年 カナダ マウント・カーネル・フォスター南西壁初登攀
1987年 エヴェレスト北東稜 
1987年 ブータン ジチュダケ初登攀
1989年 東部カラコルム リモ山群


ヒマラヤン・クライマー―世界の山岳探求に捧げた半生

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  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2020/12/28
  • メディア: 大型本



ビヨンド・リスクにもインタビューが載っていました。


ヤマケイ文庫 ビヨンド・リスク

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  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2018/08/04
  • メディア: Kindle版



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京都北山・雪の桟敷ヶ岳 雪片がひらひら「いとをかし」 [関西の沢と岩と雪]

 コロナの感染拡大が続いています。日常生活で気をつけて行動をしているつもりですが、「登山は不要不急だよなあ」「パーティーを組むことはいいのだろうか?」とか考えているうちに面倒臭くなって冬山の計画は見送りになってしまいました。

 ぽっかりスケジュールが空いてしまったので、単独で行けるような山を探します。思い当たったのが前から雪のあるときに行きたいと思っていた京都北山の桟敷ヶ岳。北大路駅8時40分発の「もくもく号」に乗り込みます。

雲ヶ畑岩屋橋 もくもく号

 マイクロバスには私含めて6人の乗客でした。岩屋橋から薬師峠に向かって林道を歩き出します。全く雪がない!「これは失敗したかな〜」と思っていると岩屋志明院。駐車場右手から山道に入ります。

岩屋志明院

 だんだんと樹々に雪がつくようになり、それが雪片となってひらひらと舞い落ちます。なんだか時間が止まったような光景に、これは幻ではないかと思えてきます。

薬師峠の六地蔵

 薬師峠に着くと六地蔵が迎えてくれました。懐かしい。というのもここまでは来たことがあるのですが、その時は雪がまあまあ積もっていたのと初心者同行だったので、薬師峠で引き返したのですね。だから桟敷ヶ岳は私にとって積み残していた課題の一つだったわけです。

 薬師峠から稜線沿いに進みます。岩茸山はトラバースする道もあるようですが、あえて稜線上を進みました。急な斜面を登り切ると岩茸山山頂手前でパッと視界が広がり、積雪量が増しました。吹き溜まりでは膝まで沈むので慌ててスパッツをつけます。

岩茸山

 あまり展望がきかない稜線ですが一箇所右手が開けました。魚谷山などでしょうか。山深さを感じます。静かだな〜。

北山の山々 魚谷山などでしょうか?

 ヴォーンと音が聞こえ、やがて近くなりました。高圧電線が通っているのですが、その作動音?のようです。電線が遥か遠くまで続いています。若狭まで続いているのでしょうか。桟敷ヶ岳はもう直ぐです。

鉄塔下から桟敷ヶ岳

 桟敷ヶ岳の山頂です。帰りのバスのことを考えると12時をタイムリミットとしていたので30分ほど早い到着です。寒いのでテルモスに入れた紅茶を飲みます。砂糖を多めに入れて正解でした。ここから祖父谷峠まで足を伸ばすことも考えたのですが、一度道を見失うとバスに乗り遅れかねません。かといって同じ道を戻るのも面白くないしと思い、東の尾根を降りることにします。

桟敷ヶ岳 山頂

 ピンクや青のテープに導かれて、またヴォーンと鳴っている高圧鉄塔の下に。鉄塔下にはいろんなところにテープがあってちょっと迷いましたが、ピンクのテープが一番それらしい方向を向いているのでそれを選びます。

下の鉄塔から山頂直下の鉄塔を見上げる

 この選択は間違っていないと思うのですが、割と急坂でしたし、谷あいが狭いところではスリップが許されません。おまけに落ち葉がよく積もっていて何度も尻餅をついてしまいました。

林道にやっと出た

 最後は林道に出て、車道を1時間ほど歩いて料理旅館の提灯が並ぶと岩屋橋のバス停に到着です。出発まで2時間もあったので、てくてく歩いて京都市街を目指したら15時半過ぎに御園橋。結局もくもく号に乗った方が早かったな。でもまあよく歩いた1日となりました。学生のころ金比羅で岩登りした時も市街まで歩いたけれど、とんでもなく長かった思い出が甦り、1人で苦笑してしまいました。

■京都北山・桟敷ヶ岳 2020/12/25
雲ヶ畑岩屋橋(9:20/10:00)薬師峠(10:05/10:50)岩茸山(10:55/11:25)桟敷ヶ岳(10:35/13:00)雲ヶ畑岩屋橋
スマホの記録


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ハイパーボウル東鉢でテレマーク初滑り [テレマークがうまくなりたい!]

20201220ハイパーボウル東鉢.jpg

 雪が降ったと聞いて、兵庫県北部のハイパーボウル東鉢スキー場へ行くことに。春日ICから周りは白くなって、多分冬用タイヤを履いていない前のトラックはノロノロ運転となりました。八鹿氷ノ山ICからは雪が積もった下道を、時々轍にタイヤを取られながらも無事到着。スタッドレス・タイヤにしておいて良かった!

 なぜ東鉢にしたかというと、ここ最近雪が少なかったこともあって、今まで来たことがなかったから。リフトのおじさんに聞くと「去年の営業日は20日だった。今年はいい正月を迎えられる」とのこと。

 雪は振り続け、どんどん雪質がよくなっていきました。こんな雪は近畿のスキー場で初めてです。シーズンが始まったばかりだからか、コロナで外出を控えているからなのか、もともと人気がないスキー場なのか、お客さんはまばらです。その分周りを気にせずに「かつら3号ペアリフト」の緩斜面で練習できました。

 今年2月以来のテレマークはだいぶ忘れていたけれど、最後にようやく荷重を板にかけてエッジをかけたら制動が効くようになりました。もう一回練習をしたら開いている足の間隔を狭めることができるのではないかな。一緒に行った長男が「最初の頃を知っているから、随分上手くなった」と言ってくれました。

 帰りは雪もだいぶ溶けて2時間で大阪まで帰って来ることができました。近いな〜。



 動画です。
https://youtu.be/fmSxvEL9XH0



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生駒の八丁岩 お値打ちの展望の岩場です [関西の沢と岩と雪]

 生駒の2万5千分の一の地図を見ていますと、北田原の北に「八丁岩」という記載があります。どんな岩だろうかと二十年くらい前に探索に行ったことがあるのですが、下からは全く見えず、自分的には「幻の岩場」でした。

 最近は周辺にゴミ焼却場ができたということですし、スマホの地図アプリを使えば見つけられるのではと思い、生駒・北田原から登りだしました。

20201213八丁岩.jpg

 ため池(岩井谷池というらしい)の左から尾根を登ると、道端に大きめの岩が点在していて、いやが上にも期待が高まります。なおも登ると真っ平らな岩が目の前に。「お、おーっ」と思わず声が出ます。お茶を沸かしてゆっくり景色を楽しみました。

20201213八丁岩1.jpg

 岩質は私市と同じように、風化花コウ岩でクライミングにはちょっと怖いかなと思いますが、やっぱり朽ちたリングボルトがありました。リングボルトは2本だけでした。途中であきらめたのかな…

20201213八丁岩リングボルト (1).jpg

 ため池に戻ると、小さな鳥がいます。スマホを向けて写真を撮ろうとしても逃げません。よくみるとこの鳥、きっちりこちらを見ていますね。可愛い。なんという鳥でしょう?

20201213鳥.jpg

 途中から「新生駒線No.7巡視路 かんでんエンジニアリング」の標識に導かれますが、ところどころで関係者以外立ち入り禁止の注意喚起があったので、行っても良かったのかな?微妙。やがて富雄川に出て南下すると高山八幡宮に到着しました。

20201213高山八幡神社.jpg

 まあのんびりしたハイキングでしたが、八丁岩はお値打ちがある展望の岩場でした。誰かはわかりませんが、展望をよくするため手を加えているようでした。 

 来週からはいよいよ寒くなるようですね。車のタイヤをきのうスタッドレスに変えました。雪が降るといいですね。

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